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皆さんご存知と思いますが、「アウシュヴィッツ強制収容所」(正確には、「アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所」)とは、ナチス・ドイツが第二次世界大戦中にユダヤ人等の絶滅政策 (ホロコースト) および強制労働を目的として作った強制収容所です。いわゆる「負の世界遺産」として1979年に世界遺産リストに登録され、現在、観光も可能となっています。
今回は、ワルシャワ発の1日ツアーで「アウシュヴィッツ強制収容所」の観光をしてきました。強制収容所で見聞きした内容については、皆さんがご自身で直接見て感じていただきたいと思いますので、ここではあまり触れず、ツアーの内容やスケジュール、移動手段や移動時間、ガイドさんのことなどを中心にご紹介してみたいと思います。
悩んだ末に1日ツアーを申し込む
「アウシュヴィッツ強制収容所」の名前はあまりにも有名ですが、その場所がポーランドということは皆さんご存知でしたでしょうか?お恥ずかしながら、私はこのツアーを知るまでは、てっきりドイツ国内にあるものとばかり思っていました。
アウシュヴィッツは、ポーランドの古都クラクフの西50kmに位置し、第二次世界大戦当時ドイツがポーランドを占領した後、東オーバーシュレージェン地方としてドイツ領に組み込んだところにありました。現在のポーランドの地名ではオシフィエンチム市とされています。ちなみに、首都のワルシャワからは350kmほどの距離にあります。
今回、ワルシャワからの1日ツアーをネットで調べていて、この「アウシュヴィッツ強制収容所」への観光が見つかったというわけなのですが、いろいろな意味で軽い気持ちでは行けないところでもありました。
犠牲になられた方々に対する追悼の思いや、人種差別・人権侵害などに対する考えなど、観光するにあたっての心構えが必要であることは言うまでもありませんが、施設内を見学するには登録されたガイドが同伴したツアーに参加する必要があり、しかも日本語ガイドのツアーはかなり高額でした(英語ガイドのツアーなら安いのがあるかも?)。ちなみに、H.I.S.さんのツアーでは1人参加で49,450円(2018年4月現在)でした。複数人で参加する場合は少し安くなるようです(5人参加で1人あたり25,000円くらい。)。なお、ワルシャワ発ではなく、クラクフ発のツアーだと他のお客さんとの混乗プランで1人あたり15,000円くらいからと、かなりリーズナブルとなります。クラクフ市内観光も兼ねてクラクフで宿泊される場合は、クラクフ発のツアーを選択されることをお勧めします。
金額的にかなり悩みましたが、この機会を逃したら行くチャンスはないかもしれない、スケジュール的にクラクフで宿泊する余裕はない、折角行くからには日本語ガイドの説明を聞きたい、ということから思い切ってH.I.S.さんのツアーに申し込むことに決めました。
鉄道でクラクフへ
ワルシャワ発のツアーではあるが、ガイドさんとの集合場所/解散場所はクラクフ駅となっていました。鉄道の往復チケットはツアー会社が手配してくれるとはいえ、実質的に、クラクフ発のツアーと同じじゃない?という気がしないでもありません。是非ともワルシャワ発の割安な混乗プランを作って欲しいものですね。
行きの列車は、ワルシャワ中央駅AM6:45発/クラクフ駅AM9:10着の”EIP 1301”という特急列車です。心配なので念のため30分ほど早めに駅に行ったところ、チェックインや改札などの手続きは不要で、そのままプラットホームに入って列車に乗ればいいようでした。
ちなみに、ツアー会社から届いた鉄道のチケット(eチケット)はPDFになっており、当日A4の紙でプリントアウトしたものを持参しました。車掌さんが、このチケットについているQRコードを機械でスキャンして検札するようになっています。
無事に列車に乗車。真中に通路を挟んだ2席+2席で、前の座席との間隔も広く、結構ゆったり感のある座り心地のよいシートでした。列車の移動は快適で、途中、徐行運転もありましたが、結果的にはほぼ定刻にクラクフへ到着できました。ポーランドの鉄道も時間は正確なようです。
クラクフからバスでアウシュヴィッツへ
クラクフ駅で列車から降りると、ドアのすぐ前でガイドさんが私の名前を書いたカードを手にもってお出迎え。クラクフ在住の30代半ばくらいの女性のガイドさんで、以前、日本企業に勤めていて横浜で何年か住んだ経験をお持ちの方でした。日本語はとても流暢でした。
クラクフ駅前のバスターミナルに移動し、オシフィエンチム行きの乗合バスに乗ります。バスのチケットはあらかじめガイドさんが購入しておいてくれていました。バスは座席指定がないらしく、発車時間少し前に乗り場へ行って並びました。
バスに乗車し、ガイドさんとポーランドについてのお話をしながら、1時間半ほどでオシフィエンチムに到着しました。バス停はアウシュヴィッツ強制収容所のエントランスのすぐ前にありました。
アウシュヴィッツでの見学
アウシュヴィッツ強制収容所への入場時間は、あらかじめ予約で定められています。当日、予約した入場時間より40分ほど早く到着したので、軽く昼食を食べることにしました。アウシュヴィッツ強制収容所のエントランスになっている建物(これも実際に収容所で使用されていた建物らしいです)にはレストランがありましたので、そこでガイドさんと一緒に昼食をとりました。
その後、入場時間となり、セキュリティチェックを受けて収容所内に入場。
収容所のとても広い敷地内には多くの建物(実際に収容所で使用されていた建物)があり、当時の状態が保存され、あるいは展示物が展示されていました。これらの建物を順番に1つ1つ回ります。見学するペースは自由なので、気になるところは時間をかけて見ることも可能です。
今回は1人参加であり、ガイドさんがマンツーマンで日本語により解説してくれましたので、解説がとてもわかりやすく良かったです。お金はかかりましたが、それだけの価値はありました。はっきり言って、日本語ガイドにしてよかったです。
アウシュヴィッツ強制収容所の観光は1時間40分ほどかかりました。その後、無料のシャトルバスに乗り、3, 4kmほど離れた場所にあるビルケナウ強制収容所のほうに移動します。
ビルケナウ強制収容所のほうも敷地は広いのですが、建物はあまり残っておらず、ユダヤ人を移送した鉄道の引込線があるのが特徴的です。
ビルケナウ強制収容所のほうは1時間ほど観光しました。ビルケナウ強制収容所のエントランスとなる建物にはお土産ショップもありました。強制収容所に関する写真付きの日本語書籍があったのでそれを購入しました。
ワルシャワへの帰路
ビルケナウ強制収容所から再びシャトルバスでアウシュヴィッツ強制収容所へ戻り、そこから1時間半の乗合バスでクラクフへ。クラクフ駅のプラットホームで帰りの列車に乗車するところでガイドさんとはお別れです。強制収容所での解説を丁寧にしてくれただけでなく、往復のバスの中でもポーランドに関する興味深い話をたくさんしてくださって、とても充実したツアーとなりました。
帰りの列車は旧型の車両だったのか、通路を挟んで4席×4席の対面型でした。行きと同じく約2時間半でワルシャワに到着。到着は予定通りの19時半頃でした。
まとめ
世界遺産「アウシュヴィッツ強制収容所」は行きやすい場所ではありませんが、一度は行ってみたいところです。英語に自信のある方でなければ、日本語ガイドによるツアーに参加すべきでしょう。クラクフに前日泊して、クラクフ発のツアーに参加できればベストですが、ワルシャワ発のツアーでも、料金は安くありませんが参加は可能です。
ポーランド自体そう何度も行く機会はないでしょうから、もし行く機会があるのであれば、一足伸ばして「アウシュヴィッツ強制収容所」を見学に行かれることをお勧めします。
ワルシャワ観光に関してはこちらの記事もどうぞ。
→『【ポーランド観光】「ワルシャワ歴史地区」などワルシャワ街歩き』
Have a nice trip!