ジョグジャカルタで「タマン・サリ(水の離宮)」をプチ観光

2019年8月24日

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インドネシアのジョグジャカルタは仏教文化とヒンドゥー教文化が混在する古都です。ジョグジャカルタを観光で訪れる場合、その主な目的は、郊外にある世界遺産のボロブドゥール遺跡やプランバナン遺跡などの寺院遺跡群になると思われますが、ジョグジャカルタ市内にも王宮や宮殿、市場、博物館など見どころがたくさんあります。

今回は、郊外にある世界遺産の寺院遺跡群を観光する合間に、ジョグジャカルタ市内でのプチ観光として楽しめる「タマン・サリ(水の離宮)」をご紹介しようと思います。タマン・サリとは、1700年代に造営され、かつては花園に取り囲まれた水浴場であった場所の遺跡です。スルタン(王)が高い塔から水浴場で水浴びを楽しむ女性の徒者を眺めていたという逸話があるそうです。タマン・サリと王宮とは、かつて地下通路でつながっていて、今でもその一部を見ることができます。

ジョグジャカルタへの行き方

日本からジョグジャカルタへの直行便はありませんので、ジャカルタやデンパサールから国内交通手段で移動することになります。飛行機利用あるいは鉄道利用が可能です。

飛行機でジョグジャカルタへ

ジャカルタとジョグジャカルタとの間には多数の国内便が出ています。所要時間は1時間ちょっとです。デンパサールとジョグジャカルタとの間にも複数の国内便が出ており、所要時間は1時間半ほどです。

ジョグジャカルタのアジスチプト国際空港から市内へは、トランス・ジョグジャ(バス)、鉄道、タクシーが利用可能です。

・トランス・ジョグジャ

空港から乗るには、一旦空港ターミナルを出てエスカレーターで地下に下り、再度エスカレーターで地上に上がったら、少し先に見える停留所に向かいます。料金は一律Rp.3,500です。トランス・ジョグジャは6路線ありますが、そのうち空港から市内中心部のマリオボロ通りへ行くのが1A、1B、3A、3Bの4路線です。所要時間は30分程度です。

・鉄道

空港の目の前にMaguwo駅があります。ここから西方面の列車に乗って15分ほどでジョグジャカルタ駅(Tugu駅)に着きます。運賃はRp.8,000です。1時間に1~2本ほどしかないためトランス・ジョグジャに比べれば不便かもしれません。

・タクシー

距離による定額制で、事前に料金を支払うシステムです。到着ロビーにタクシーチケットカウンターがあり、行先を伝え、決められた料金を支払います。クーポンを受けとり、タクシーのドライバーに渡して乗車します。市内までの料金はRp.100,000、所要時間は道路の渋滞状況によって15~30分ほどです。

鉄道を利用してジョグジャカルタへ

ジャカルタとジョグジャカルタの間は鉄道でも可能です。ただし、所要時間は約8時間という長時間になりますので、往復ともに鉄道というのはちょっとキツイかもしれません。利用するにしても、片道は飛行機にするほうがいいと思います。

鉄道利用については↓↓こちら↓↓に詳しい記事がありますので参考にしてください。

インドネシア「ジャワ鉄道」のチケットをネット予約・購入する方法と、ジョグジャカルタ~ジャカルタ間の乗車レビューをご紹介

「タマン・サリ」への行き方

ジョグジャカルタ市内を移動してタマン・サリまで行くには、マリオボロ通りからだと2~3kmほどあります。歩けない距離ではありませんが、せっかくなので「ペチャ」の利用をお勧めします。ペチャとは前2輪・後1輪の三輪自転車のことで、運転席の前にお客さんが座るシートがついている乗り物です。ペチャに乗って風を切りマリオボロ通りを走っていると、ジョグジャカルタの活気を感じることができるでしょう。

私は、マリオボロ通りで客待ちしていたペチャに声をかけて乗車したのですが、ちょっとしたトラブルがありました。乗車時に運転手さんに「タマン・サリ」と告げたとき、運転手さんはしきりに何か言っているのですがインドネシア語なのでわからず、とにかく乗車して出発することになりました。道中も運転しながらしきりに何か言っているのですが、インドネシア語なのでさっぱりわかりませんでした。

そうするうちに、ペチャは路地裏のようなところに入って行きました。「え?」と思っていると、伝統工芸品を製作販売している感じのお土産屋さんの前で停車。「これは騙されたかな?」と感じつつ、意地でもここでは降りないぞ!と意思を固め、「NO!NO!タマン・サリ」と拒否し続けました。

5分ほど運転手さんとの無言の時間が過ぎたところで、あきらめたのか運転手さんはペチャの移動を再開。そして、ようやくタマン・サリの入口に到着しました。すると、なんと入口は閉まっており、本日の営業は終了したとのこと。営業は14時までだそうで、私が到着したのは1時間以上過ぎたあとでした。運転手さんは、タマン・サリがもう閉まっているから行っても仕方ないよ、と言っていたのだろう、ということがわかりました(詐欺ではなかったようです。)。

「タマン・サリ」での観光

もちろん、営業時間中に観光するほうがいいと思います。営業時間は14時までということなので、早めに閉まってしまいますから注意が必要です。しかし、営業時間後でも観光は十分可能でした(しかも入場料もかからない)。水浴場など建物の中に入って見学できないのですが、建物の外からは見ることが可能でした。また、その他の施設の多くは、営業時間後も建物の中に入って見学することが可能でした。

タマン・サリの入口付近には非公式のガイドさんがたくさん客待ちしており、声をかけてきます。私の場合は、日本語の上手なガイドさんが声をかけてきました。ちょうど、営業時間が過ぎていることを知りショックを受けていたところで、「いまからでも観光できますよ」と日本語で話しかけてきたので、(普段なら警戒するのですが)喜んでOKすることにしました。

ガイドさんの質はその個人に依存するので、どうしても当たりはずれはあると思いますが、詐欺のような悪質なものではないと思います。私をガイドしてくださった方は、日本語が非常に堪能で、タマン・サリに関する知識も豊富で、しかも接客業の心得があるようでマナーも素晴らしかったです。歴史なども知ることができ、1時間ほどかけてタマン・サリをじっくり観光することができました。とても楽しい観光となりました。

営業時間外のため、このように入口は閉まっていました。しかし、落胆して帰ろうとする観光客にガイドさんらが声をかけてきます。非公式ガイドではあるものの、詐欺のようなものでもないとは思います。ただし、ご利用される場合は自己責任でお願いします。

ガイドさんとともに裏道を通って施設の中に入ることができました。パブリックに開放されている区域なので不法侵入ではないはずです。ほかの観光客もまばらだったので、ゆっくり見ることができました。

地下通路も入ってみることができました。こんな迷路のような構造物があったのですね。びっくりです。

今は水がありませんが、当時はここに水が満たされていたようですね。1700年代に造営されたものとのことですが、保存状態はとても良好でした。

上の写真がタマン・サリ観光のメインである水浴場です。営業時間内は建物の中に入ってプールサイドまで行けるのですが、営業時間がのため隣接する建物から眺めることとなりました。

まとめ

ジョグジャカルタでのプチ観光としてタマン・サリはおすすめです。移動と観光を含めて2時間あれば十分でしょう。そして移動手段はペチャをぜひお試しください。

今回、十分な下調べをせずタマン・サリの営業時間外に行ってしまったのは不覚でしたが、知らずに行ったからこそ親切なガイドさんとの出会いもあり、楽しい観光ができました。こういうのも旅の醍醐味ですね。

【c】【公式】トリップアドバイザー

Have a nice trip!