【トラブル体験】離陸失敗、欠航、辛く苦しい1日

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よく旅行する方ならフライトの1時間程度の遅延はしょっちゅう経験されているでしょうし、台風や積雪などでの欠航も珍しいことではないかもしれません。しかし、今回ご紹介する経験は、このような遅延や欠航とはかなり異なるレアなものでした。

バンコクへ到着

もともとのフライトスケジュールは、2016年12月2日、全日空NH847で羽田11:00発/バンコク・スワンナプーム16:15着、一旦タイに入国し、カンボジアアンコール航空K6-701に乗り換えバンコク・スワンナプーム20:40発/カンボジア・シェムリアップ21:55着というものでした。全日空NH847はほぼ定刻どおりにバンコクに到着し、17:30頃には入国審査を順調に終えてスワンナプーム空港のロビーに出てきました。

少し早いがカンボジアアンコール航空のカウンターへ向かいました。すると、既に1人がチェックインカウンターにいたのですが、何やらショックを受けている様子?そして私の順番になってチェックイン。係の人が「出発は2時間遅延」とのこと。えっ、定刻でも到着が夜10時なのに、2時間遅延ということは到着が深夜0時になるってこと?私もショックでした。とはいえ、チェックインしないわけにもいかず、荷物を預けてチェックインを済ませました。

ひたすら出発を待つ

出発まで5時間もありますが、とりあえずは制限区域内へ入ることにしました。バンコクの空港というと、昔からあるドンムアン空港のほうは何度も利用したことがありましたが、スワンナプーム空港は今回が初めて。新しいし、奇麗ですし、お店もたくさんあって、とにかくvery goodでした。夕ご飯を食べて、そのあとお店を見て、少し買い物をして、あとマッサージチェアなんかも使ってみたし。しかし、なかなか時間が進まない、やることもなくなってきました。

そうこうしているうちに、あと1時間で搭乗開始というところで不吉なアナウンスが聞こえました。なんと、更に30分遅延するとのこと。これでカンボジアへの到着は日付が変って明日になること確定です。もう疲れた、早く寝たい、という感じ。(後でわかったことですが、この時点でエンジンの調子がよくなかったようで、調整に時間がかかっていたようでした。)

ベンチで居眠りする間に時間が過ぎ、午後11時頃にやっと搭乗開始のアナウンス。ゲートを入りバスに乗車して飛行機まで移動。プロペラ機、小さな飛行機です。タラップを登って機内へ。これでやっとカンボジアに行けるんだ、明日の朝のアンコールワットツアーが楽しみだな、と思うと、少しほっとしました。

離陸失敗で急停止

窓際の席に着き、間もなく飛行機が動き始めました。隣の人は疲れてもう眠っています。窓の外は暗闇の中、駐機場を照らすライトがきれいでした。長いタクシングを終えて滑走路に到達するや、ブーンとエンジンの回転数が上がり助走がスタート。速度が上がり離陸!もうちょっとだ、行けって、あれ?どうした?離陸しないで速度が落ちて滑走路の端で停止、いや動けなくなってしまった!?

機内がざわめいていると、「本機はエンジン故障のため欠航します。皆様は近くのホテルへお送りします。」のような内容の機内アナウンスがありました。機内では「えー!」という反応でいっぱいでした。もう午前0時を過ぎていました。

空港での謎の行進の後、ホテルへ移送

スタックした飛行機から降りバスに乗って空港建物へ戻りました。ロビーではカンボジアアンコール航空の地上職員の方が説明を始めました。まだ20代と思われる若いタイ人の女性でした。どうやら「エンジンの修理ができるかもしれないので少し待ちましょう」ということらしく、地上職員の誘導のもと私たちは新たな出発ゲートまで移動をはじめました。もうすでに時間は12月3日の午前1時をすぎていました。

しかし、移動先で1時間ほど過ぎ、まだ修理は終わっていないとのこと。で、また別の出発ゲートまで行進。皆さんもう疲れ切って、どうにでもなれといったあきらめムード。地上職員の誘導にただ無言でついていきます。移動先のゲートでしばらくすると、とうとう修理をあきらめたらしく、「代替フライトの予約を入れましょう」となりました。まぁ、こんな時間にまともな修理ができるはずありませんし、当然と言えば当然ですが、それにしても判断が遅かったですね。

代替フライトは、午前7時発、午前10時発、午後3時発から希望するものを選んで欲しいとのことで、ただし午後3時発以外はいずれもキャンセル待ちになるとのことでした。そのとき私は一刻も早くカンボジアへ行くことしか頭になく、迷わず午前7時発をキャンセル待ちで予約することにしました。

予約を入れた後、すでに午前3時を過ぎていましたが「これからホテルへ移動しましょう」ということでホテルへ移動することになりました。もし、午前7時のフライトがとれた場合、午前5時までに戻ってくることを考えるとホテルでの滞在は1時間もありませんが、少しでも横になれればと思い移動することにしました。中にはホテルへ行かずに空港にとどまる人も何人かいたようでした。

 

入国審査で出国スタンプに「CANSEL」の印を押してもらい空港の外へ。航空会社のワンボックス数台に分乗してホテルへ向かいました。車で20分くらいの「ゴールデンチューリップ・ソヴェリン」という中の上クラスのいいホテルでした。もう時間は午前4時になろうとしていました。

ホテルではくつろげず

いいホテルに泊めてもらったものの、全然くつろげませんでした。今日中にカンボジアへ行けるのかどうか、カンボジアから先のフライトに間に合わなければどうしようか、緊張の連続でした。まず、午前7時発のフライトがとれたかどうかをフロントへ確認に行くがダメ。朝食(無料提供)を食べた後、午前10時発のフライトを確認しに行くがそれもダメ。こんなことなら最初から押さえていればよかった午後3時発のフライトは11頃にやっと予約を確認。ベットに横にはなるが緊張で眠ることができませんでした。

午前8時半ごろに携帯電話に旅行社から電話が来ました。「ツアーの集合時間に来ていないがどうしたのか?」ということでした。「フライトが欠航したので今日カンボジアへ着けるかどうかもわからない。ツアーはキャンセルします。」と返答。ほんとうならもう今頃はアンコールワットのツアーの最中なのに、、、悔しさがこみあげて来ます。

しかし、考えてみると、あのとき離陸失敗でオーバーランしていたら大事故で死んでいたかもしれません。よくぞ止まってくれた。これも不幸中の幸い、運が良かったと考えるべきなのでしょうね。そう自分に言い聞かせる。

やっと緊張がほぐれたのはフライトの予約を確認した後。しかし、昼食(これも無料提供)をとって午後1時頃に空港へ出発するまでの1時間ちょっとの間でした。その後、ホテルからバスに乗って空港へ向かい、バンコク・エアウェイズ907便で無事に(とはいえ、また1時間遅延しましたが)カンボジアへ出発しました。なんとかカンボジアへ到着できましたが、その後の観光スケジュールがボロボロであったことは言うまでもありません。

まとめ

今回は旅行先でフライトが欠航となり、体力的にも精神的にも辛く苦しい時間を過ごした経験をご紹介しました。私はこの経験以降、フライトが欠航した場合や大幅に遅延した場合の代替スケジュールについて準備するようになりました。

最も大切なものは命、そして身の安全と財産の安全ですが、その次に大切なものは時間だと思います。ほとんどの方は、会社の休みや学校の休みという限られた貴重な時間を使って旅行をされるのだと思います。その時間がフライトの欠航や遅延によって辛く苦しいものにまってしまうのは、ほんとうに残念なことです。

フライトの欠航や遅延は所定の確率で起こり得るものですから、あらかじめそれに備えた準備(代替旅程や精神的な覚悟も含めて)はしておいたほうがいいと思います。

Have a nice trip!

その他

Posted by mikeneko