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「音戸の瀬戸」とは、呉の市街地から7kmほど南にあり、本州と倉橋島との間の水路のことです。瀬戸内海有数の航路でもある音戸の瀬戸は、平清盛が開削したという伝説があるとともに、風光明媚な観光地として知られています。
今回は、呉駅から路線バスに乗り、渡し船で音戸の瀬戸を渡る方法について、ご紹介してみたいと思います。
「音戸の瀬戸」の概要
呉市の警固屋 (けごや) と倉橋島との間の水路です。かつて平清盛が沈む太陽を呼び戻して1日で開削したと言い伝えられています。水路の幅は約90m、広島湾と安芸灘をつなぐ水路中では最も狭く潮流が速いですが、広島~松山航路など船舶の通過量は多いらしいです。
1961年に音戸大橋が完成した。また、2013年には音戸大橋の北側に第二音戸大橋が完成しました。第二音戸大橋は「日招き大橋」の愛称で親しまれています。
また、音戸の瀬戸には90mの水路を片道3分で渡る渡し船が運航しています。時刻表はなく、午前5時半から午後9時まで運航しています。一人でもお客が乗ればすぐに出港し、また、対岸の桟橋に人が見えればすぐに迎えに来てくれます。
音戸の瀬戸へのアクセス
音戸の瀬戸へのアクセスには、広電バスを利用します。呉駅の北側(駅ビル「クレスト」がある側)から外に出るとロータリーになっており、向かって左側にバス停が並んでいます。
下車するバス停は「音戸渡船口」になるのですが、「音戸渡船口」に止まるバス路線は次の3つです。
- 呉倉橋島線「呉駅前〜昭和町〜鍋桟橋〜藤の脇・桂浜温泉館」:呉駅前3番のりば
- 阿賀音戸の瀬戸線「呉駅前〜昭和町〜鍋桟橋〜阿賀駅前」:呉駅前3番のりば
- 宮原線「呉駅前〜本通3丁目〜宮原〜鍋桟橋・音戸の瀬戸」:呉駅前4番のりば
いずれも、呉駅前から音戸渡船口までの乗車時間は30分弱くらい、料金は330円です。音戸渡船口バス停に降りるとすぐ目の前に三角屋根の「音戸渡船」が見えると思います。ここが警固屋側の乗り場となります。
渡し船「音戸渡船」で音戸の瀬戸を渡る
音戸渡船の乗り方
警固屋側、倉橋島側いずれの場合も、まず音戸渡船の建物に入り、その先は海に面した桟橋になっています。船が桟橋に止まっている場合は、そのまま乗船すればいいし、船がいない場合は桟橋で待っていると対岸から船がやってきます。時刻表はありません。運賃100円は乗船時に船頭さんに支払います。
船内は、自転車なども積めるように全体的にフラットな床になっており、両側に簡素なベンチが設けられています。快適な座席ではありませんが、乗船時間も短いので、それほど苦にはなりません。
対岸までの距離は90mらしく、最短での乗船時間は約3分です。ただ、大型船舶などの往来が多い水路でもありますので、そういう船が通過する際には、渡船はやり過ごすまで海の上で待っていることになり、少々時間がかかることもあります。
対岸に着いたらとりあえず下船します。そのまま居残って対岸に戻ることはできません。
音戸渡船の乗船レビュー
まず、警固屋側から乗船しました。音戸の瀬戸の潮流が速いからなのか、渡し船が小さいからなのか分かりませんが、意外とよく揺れました。乗船時間も短いので船酔いの心配はないと思います。
出発して間もなく、渡し船の両側から、初代の音戸大橋と第二音戸大橋とをほぼ真正面の方向から見ることができます。海風を受けながら見る、海を跨いだ真紅のアーチがとても美しいです。下の写真は第二音戸大橋です。
初代の音戸大橋の倉橋島側たもとには、「清盛塚」が見えました(ちょっとわかりにくいですが、下の写真では右側の松の木のある場所)。この塚は1184年に、音戸の瀬戸を開削した平清盛の功績を讃えるために作られたとのことです。800年以上も昔にこんな大規模な工事をしたというのが驚きです(ただし、この伝承の真偽には議論があります)。
眺めを楽しんでいると、あっという間に対岸の倉橋島側へ到着。倉橋島側を少し散策した後、再び乗船。
出発してすぐに、「大きな船が通過するから少し待ちます」とのことで、海に浮いたまま待機。貨物船のような船がやってきて、すぐ横を通過しました。そのときに起こる波でグラっと揺れましたが、怖いというよりも迫力があって楽しかったです。
こうして、往復あわせて10分足らずの楽しい船旅が終了しました。
「音戸の瀬戸」周辺のその他の見どころ
音戸の瀬戸公園
音戸の瀬戸や2つの音戸大橋が山の上から一望できる眺めのいい公園です。ツツジの見頃である5月には、お花見客で人気があるようです。
ここは平清盛が沈む太陽を呼び戻したという「日招き伝説」の場所として知られています。公園内には平清盛の銅像「日招像」があり、その近くには「日招岩」という平清盛の足跡と杖の跡が残った岩もあります。
音戸の瀬戸公園の場所は下の地図のとおり、音戸渡船口からは2kmほどの山道となります。片道30分くらいはかかると思いますので、行くならハイキングのつもりで行く覚悟が必要かもしれません。あるいは、車でも行けるので、タクシーを利用するなども可。
清盛塚
上でも触れましたが、初代の音戸大橋の倉橋島側たもとには、音戸の瀬戸を開削した平清盛の功績を讃える「清盛塚」があります。
場所は下の地図のとおり、倉橋島側の音戸渡船乗場を出て、海沿いを200mほど初代の音戸大橋のほうへ歩き、橋の下をくぐるとすぐ先に清盛塚への入口があります。渡し船で倉橋島側に渡ったら、散策がてら立寄ってみるといいと思います。
まとめ
今回ご紹介した「音戸の瀬戸」を渡し船で渡る方法は如何でしたでしょうか?平清盛ゆかりの場所とは感慨深いですね。呉駅からのアクセスも簡単なので、個人的には呉での観光の穴場になるのではないかと思っています。
呉を訪れる機会があれば、是非立寄ってみてください。
Have a nice trip!