奮起湖で観光やグルメを楽しみながら阿里山行きバスへ乗継ぐ方法

2022年12月5日

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阿里山森林鉄道本線の全線開通がまだ実現できていない現時点では、麓の嘉義駅から阿里山森林鉄道により阿里山を目指す場合、バスへの乗継地点となるのが「十字路駅」または「奮起湖駅」です。とくに奮起湖は、ちょっとした観光やグルメも楽しめることから乗継地点とするにはおすすめです。

今回は、阿里山森林鉄道で奮起湖に到着した場合に、観光やグルメを楽しみながら阿里山行きバスにスムーズに乗継ぐ方法、そして逆に、阿里山からバスで奮起湖に到着した場合に、阿里山森林鉄道にスムーズに乗継ぐ方法、をご紹介したいと思います。

阿里山森林鉄道の予約方法については、こちらの記事『「阿里山森林鉄道」をネット予約する方法・自由席で当日乗車する方法』も読んでみてください。

奮起湖バス停と奮起湖駅の場所を確認

まず、奮起湖駅とバス停の位置関係を把握しておきましょう。下の地図のとおり、阿里山森林鉄道の奮起湖駅の東側に奮起湖の街が形成されています。

奮起湖駅の北側には「阿里山公路中和支線(169号線)」という道路がほぼ東西に伸びており、阿里山行きのバスはこの道路を通っています。ちなみに、奮起湖は、阿里山~嘉義間のバス路線の途中駅であるのですが、道路の形状としては、阿里山~嘉義間を結んだ「阿里山公路」の途中にある石棹から「阿里山公路中和支線(169号線)」がT字状に伸びているため、上り下りいずれのバスも、石棹から奮起湖に向かい、奮起湖でUターンして再び石棹に戻るという運行となっています。

奮起湖のバス停

奮起湖駅のホームからそのまま列車の進行方向(阿里山方向)に向かって歩いていくと、古い蒸気機関車などを展示している屋根付きの車庫があります。その車庫の中に入って反対側に抜けると上で説明した道路に出ます。

左方向に踏切を渡りその道路を10mほど登っていくとバス停の立札があります。すぐそばに屋根付きのベンチもあるのですぐわかると思います。バスは道路に向かって右手方向からやって来て一旦バス停を通過し、Uターンして戻って来てバス停に止まります。

同じく車庫から道路に出て、踏切とは反対側に道路に沿って200mほど下っていきます。向かって右手側に観光バスがとまっている広い駐車場(「第一停車場」というらしい)がありますので、ここが土日祝のバス停となります。バス停の立札はありません。阿里山方面から来たバスがこの駐車場に入ってUターンし、再び阿里山方面に出発します。

「第一停車場」には上で説明した方法以外にも、奮起湖駅から街に出て、街の中を通って行くこともできます。細い路地を通りますので、グーグルマップ等で確認しながら行くことをおすすめします。

奮起湖での乗継ぎ時間を確認

阿里山森林鉄道で奮起湖駅に到着する時間は、中興號 311車次(土日運転)が10:51着、阿里山號 1車次(毎日運転)が11:30着、阿里山號 3車次(土日運転)が12:00着となっています。また、阿里山行きのバスが奮起湖を出発する時間は、11:30発、12:50発、14:00発となっています(いずれも毎日運転)。

つまり、奮起湖から阿里山行きのバスに乗継ぐ場合の乗継ぎ時間は、最短で約40分、最長で約3時間となります。おすすめは、阿里山號 1車次で11:30着、14:00発のバスに乗車するスケジュールとなります。この場合の乗継ぎ時間は2時間30分です。

一方、阿里山からのバスが奮起湖に到着する時間は、11:10着、15:10着となっています(いずれも毎日運転)。また、阿里山森林鉄道で奮起湖駅から嘉義方面へ発車する時間は、中興號 312車次(土日運転)が14:00発、阿里山號 2車次(毎日運転)が14:30着、阿里山號 6車次(土日運転)が15:00発となっています。

つまり、奮起湖から嘉義行きの列車に乗継ぐ場合の乗継ぎ時間は、最短で約50分、最長で約4時間となります。おすすめは、バスで11:10着、14:30発の阿里山號 2車次に乗車するスケジュールとなります。この場合の乗継ぎ時間は3時間20分です。

乗継ぎ時間が2時間以上あれば、十分に観光やグルメを楽しむことができます。鉄道・バスともに時刻表はときどき改定されているようですから、下記の公式サイト等で確認することをおすすめします。

阿里山森林鉄道(本線)の時刻表

Chiayi Country Bus 時刻表

また、阿里山森林鉄道の予約方法については、こちらの記事『「阿里山森林鉄道」をネット予約する方法・自由席で当日乗車する方法』も読んでみてください。

奮起湖での観光とグルメ

では、2時間~3時間の乗継ぎ時間を確保したうえで、奮起湖での観光をグルメに出発してみましょう。

荷物を駅のコインロッカーに預ける

ほとんどの場合、スーツケースなどの大きな荷物をもって奮起湖に訪れることになります。ちなみに、阿里山森林鉄道では列車内にスーツケースを保管する場所がありますので、車掌さんに言えば預かってもらえますし、阿里山行きのバスの場合は、バスのお腹のトランクにスーツケースを入れてもらえます。では、奮起湖ではどうするのか?というと、奮起湖駅の駅舎内にコインロッカーがありますので、それを利用することをおすすめします。

奮起湖駅のコインロッカーは大型サイズのものも多く、小さめのスーツケースなら十分保管できると思います。また、未確認情報ですが、ロッカーに入らない大きな荷物は、駅員さんに頼めば駅員室で預かってもらえる、という話もあります。

昼食は名物「奮起湖便當」

奮起湖でのグルメと言えば、名物「奮起湖便當」です。奮起湖駅のホームで販売されていた駅弁がルーツのようで、今ではホームでの販売はありませんが、奮起湖駅周辺のお店で販売されています。「奮起湖便當を食さずには阿里山へ行ったことにはならない」といった言葉があるそうです。

奮起湖便當で最もおすすめしたいのは、「奮起湖大飯店」です。ここは「大飯店」という名のとおりホテルでもあるのですが、奮起湖便當を提供するレストランでもあります。

奮起湖大飯店は、奮起湖駅から階段を下りて道路に出て、その道路を30mほど進むと右手にセブンイレブンが見えます。セブンイレブンの看板のある入口から階段を下りると奮起湖大飯店のレストランのフロントとなります。このフロントで奮起湖便當を購入し、イートインの場合は奥にある食事スペースで食べることになります。ちなみに、昔ながらのアルミ製弁当箱に入ったイートインはスープ付きで120元、紙の弁当箱に入ったテイクアウト(スープなし)は110元となっています。

奮起湖大飯店の食事スペースは落ち着いた雰囲気ですし、おいしいスープもついていますので、イートインがおすすめです。なお、アルミ製弁当箱は食べ終わった後は返却するので、記念に持ち帰ることはできません。

次におすすめのお店は、奮起湖駅にある「登山食堂」です。駅弁は駅で買わないと、というこだわりのある方は、是非こちらで奮起湖便當を食べてください。登山食堂の奮起湖便當(1つ120元)は紙の弁当箱に入ったものだけで、昔ながらのアルミ製の弁当箱での提供はありません。テイクアウトがメインですが、席数は少ないながらもイートインも可能となっています。ここで弁当を買って阿里山森林鉄道の車中で食べるには非常に便利です。

奮起湖老街を散策

風情のある老街も奮起湖の名物です。「南台湾の九份」とも呼ばれているそうです。奮起湖の駅舎から階段を下りる途中に「老街」という看板がかかった入口があります。その入口を入ると、100mほどのアーケード商店街があり、奮起湖便當のほかに、伝統的な煎餅、おもち、お菓子、その他、お土産品のお店などが並んでいます。

また、駅舎からの階段を道路まで下りると、上でご紹介した奮起湖大飯店のある通りに出ます。ここも商店街となっており、多くのお店や飲食店で賑わっています。ちなみに、奮起湖大飯店の先は道が二股に分かれており、右側に進むとバス停のある第一停車場に続いています(標識がありますが、途中で細い道に入ります)。

奮起湖老街には喫茶店も何軒かありますので、散策に疲れたら喫茶店で休んでいくのもいいと思います。

奮起湖車庫を見学

上のバス停のところでも少しふれましたが、奮起湖駅のホームからそのまま列車の進行方向(阿里山方向)に向かって歩いていくと、古い蒸気機関車などを展示している屋根付きの車庫があります。ここが「奮起湖車庫」という名前の無料博物館となっています。嘉義県の県定古蹟にも指定されているそうです。

奮起湖車庫には、昔この阿里山森林鉄道で活躍していた蒸気機関車の実物が展示されています。そのほか、珍しい作業用の車両や、多くのパネルも展示されています。

【まとめ】

以上ご紹介したとおり、奮起湖で、鉄道からバスへ/バスから鉄道へ乗継ぐ場合、できれば2時間くらいの乗継ぎ時間を確保して、奮起湖での観光やグルメを楽しんでください。例えば、奮起湖便當の昼食に30分、奮起湖車庫の見学に30分、奮起湖老街の散策に1時間くらいの時間配分で十分ゆっくりできると思います。

当分の間はバス停の場所が平日と土日祝で変更されるので、バスに乗る場合には10分前くらいはバス停に到着するようにし、そのバス停で間違いないかどうか確認する余裕をもつようにしてください。

Have a nice trip!

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Posted by mikeneko