日本一のモグラ駅「土合駅」に電車で行くには越後湯沢駅を経由するのがおすすめ

2023年3月6日

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「日本一のモグラ駅」とは群馬県にあるJR上越線の土合駅(どあいえき)のこと。下り線ホームが地下70mにある新清水トンネル内にあることから、トンネル内を見物でき探検気分が味わえることで人気の観光スポットになっています。
今回は、この土合駅をJR上越線の電車や路線バスでアクセスする方法をご紹介しつつ、越後湯沢駅を経由する方法をおすすめする記事となります。

 

土合駅へアクセスする方法は色々

土合駅へアクセスする方法は複数あります。首都圏側の発着駅を埼玉県の大宮駅とした場合、おもなものは以下のとおりです。部分的に路線バスを使った方法も紹介しています。

JR高崎線・JR上越線で普通電車を乗り継いで行く方法

大宮から高崎までは湘南新宿ラインで1時間12分ほど。高崎から水上までは上越線の普通電車で1時間6分ほど。水上から土合までは上越線の普通電車で13分ほど。接続がうまく行けば所要時間は3時間弱となります。運賃は2,640円です。

なお、上越線の水上駅以北では交通系ICカード(suicaやpasmoなど)が利用できません。水上駅以北では普通電車の車内で検札がありますので、車掌さんの端末で交通系ICカードを読み込んで現金精算することも可能ではありますが、出発駅にて予め土合駅までの乗車券を購入しておくのがスムーズであり、おすすめです。

逆に土合駅から乗車する際には、駅舎地上階の改札口手前に「乗車証明書」という切符のような紙片の自動発券機がありますので、そこで乗車証明書を発券しておきます(無料)。この乗車証明書は「●年●月●日●時●分に土合駅に入場」したことが記録されているもので、これを検札に来た車掌さんに見せて切符を発行してもらう、または着駅で見せて精算することになります。

普通電車で水上駅へ行き路線バスに乗り換える方法

上越線の水上駅以北は平日5便(土日祝日は6便)とかなり少ないので、水上駅経由で土合駅へアクセスする場合には、時間帯によっては関越交通の路線バスを利用するほうが良い場合もあります(9時台~17時台には1時間に1便程度)。

水上駅から水上線「谷川岳ロープウェイ駅行き」のバスに乗り土合駅前まで、約20分、680円です。交通系ICカードは利用可能です。土合駅前のバス停は地上の駅舎を出たところの道路わきにあります。

例えば、大宮から高崎までは湘南新宿ラインで1時間12分ほど。高崎から水上までは上越線の普通電車で1時間6分ほど、水上から土合までは路線バスで20分ほどとなり、所要時間は3時間半程度です。運賃は電車とバスをあわせて2,990円です。現金を使わずに全て交通系ICカードで行ける点は有難いです。

新幹線で上毛高原駅へ行き路線バスに乗り換える方法

上で紹介した関越交通の路線バス「谷川岳ロープウェイ駅行き」のうち多くの便は、上越新幹線の上毛高原駅が始発で、水上駅を経由して土合駅前に向かっています。ですので、上越新幹線で上毛高原駅まで行き、そこで路線バスに乗り換えて土合駅まで行くことができます。

例えば、大宮から上毛高原までは上越新幹線で50分ほど。上毛高原から土合までは路線バスで40分ほどとなり、所要時間は2時間弱程度です。運賃は新幹線を自由席利用で4,950円、バスが1,200円で、あわせて6,150円です。「新幹線eチケットサービス」を利用すると、全区間で現金を使わずに全て交通系ICカードで行けるので便利です(ただし、「新幹線eチケットサービス」からの決済はクレジットカードになります。)。

新幹線で越後湯沢駅へ行きJR上越線の普通電車に乗り換える方法

このアクセス方法がおすすめにはなるのですが、例えば、大宮から越後湯沢までは上越新幹線で55分ほど。越後湯沢から在来線に乗り換えて上越線の水上行き普通電車で土合まで25分ほどとなり、接続がうまくいけば所要時間は2時間弱程度です。運賃は新幹線を自由席利用で、土合までの乗車券とあわせて6,050円です。

越後湯沢から土合までのJR上越線では交通系ICカードが使えませんので、越後湯沢までの上越新幹線で「新幹線eチケットサービス」を利用する場合には、越後湯沢駅で一旦改札を出てから、券売機で土合までの切符を購入(420円)する必要があります。「新幹線eチケットサービス」は利用せずに、土合までの乗車券を含めた切符を購入しておくほうがスムーズかもしれません。

土合駅へのおすすめするアクセス方法

以上のとおり土合駅へアクセスする方法は色々あるわけですが、次にどのアクセス方法がおすすめなのかの説明をします。おすすめのポイントになるのは運賃や所要時間などもありますが、ここでは体力に自信のない方でも疲れないという点を重視することにいたします。

土合駅の見どころは、下り線ホームでのトンネル内見物が最も重要ですが、地上と地下を結ぶ真っ直ぐに伸びた462段の階段(長さ338 m)や、地上駅舎にある旧駅務室を改装してできた喫茶「mogura」なども是非見て行って欲しいものです。そうなると、地上と地下との間の移動が必須となる訳ですが、高低差70mほどある462段の階段を登るのは大変ですから、この階段は降りるだけにすべきです。

そうすると、おすすめできるアクセス方法は絞られてきます。土合駅に到着するのは地上側とし、土合駅から出発するのは地下ホームからとすべきです。地下の下り線ホームから出発するのは越後湯沢方面行きの普通電車ですから、土合駅から帰りのアクセス方法は、JR上越線の普通電車で越後湯沢駅へ行き新幹線に乗り換える方法の一択ということになります。

逆に、土合駅の地上側に到着する方法は、水上駅または上毛高原駅から路線バスに乗り換える方法と、新幹線で越後湯沢駅へ行きJR上越線の普通電車に乗り換える方法とになります。運賃の安さで見ると「普通電車で水上駅へ行き路線バスに乗り換える方法」が2,990円で最も安く、所要時間で見ると「新幹線で上毛高原駅へ行き路線バスに乗り換える方法」と「新幹線で越後湯沢駅へ行きJR上越線の普通電車に乗り換える方法」とがほぼ同じくらいで2時間弱です(運賃も6,000円ちょっとでほぼ同じ)。3つのうちどの方法にするかは人によって違うと思います。

往復とも越後湯沢駅経由のルートで土合駅を観光したレビュー

わたしの場合は、新幹線で越後湯沢駅へ行きJR上越線の普通電車に乗り換える方法で土合駅を往復してみましたので、そのスケジュールとともに見どころも簡単にご紹介してみます。

上越新幹線「Maxとき313号」東京09:28発/越後湯沢10:49着

東京から上越新幹線「Maxとき313号」に乗車、越後湯沢には定刻に到着し、一旦改札を出る。越後湯沢での乗り継ぎ時間を1時間20分ほどとっていたので、ゆっくりと昼食をとってお土産屋などをぶらぶらできました。ちょっと時間が余り気味だったので、一本あとの「とき315号」東京10:16発/越後湯沢11:34着がよかったかもしれません。

ちなみに、越後湯沢の駅ビルには「CoCoLo湯沢」という飲食店とお土産屋が集合した大きなショッピングモールがありますので、食事をとるには困りません。

JR上越線 普通電車 越後湯沢12:13発/土合12:39着

再び改札から在来線側に入場。階段を下りてJR上越線のホームへ。電車は早めに入線していたのですぐに乗車。在来線の上越線は本数が非常に少なく、12:13の便に乗り遅れたら、次の便は15:08まで無いので要注意です。

電車が走り出すと車窓からは谷川岳、朝日岳、苗場山などの山々が見えました。乗車時間は26分というあっという間ですが、美しい風景を楽しめました。土合駅には定刻に到着。到着するホームは地上にある上り線ホームです。

約1時間かけて土合駅を見物

到着した地上ホームは山間ののどかな田舎駅。ここのチェックポイントは、電車から降りたのとは反対側。ホームの反対側には安全策が設置されていますが、よく見るとこちら側にも線路があったようなスペースが確認できます。新清水トンネルの完成前、上越線が単線で運用されていた当時、このホームは一面二線の島式ホームになっており、反対側が下り電車のホームだったそうです。謎のスペースはそのなごりのようです。

駅舎に入って改札口を通り外へ出てみます。三角屋根の山小屋風の駅舎が特徴的。駅前は地面むきだしの駐車場になっていますが、やたらと広い駐車場でした。谷川岳に登山する人たちもここに車を止めていくのでしょうか。

駅前の道路を渡ったところにある小川は湯檜曽川と言います。見ると駅舎から伸びている通路が川を渡って山の側面に突き刺さってすごい状態になっています。このあと、その通路を通って山の中の地底を階段で下って行くことになるわけですが、見ているだけでワクワクして来る光景です。

再び駅舎に戻り、改札を通って右手にある喫茶「mogura」に入ります。ここは土合駅がむかし有人駅であった当時の駅務室を改装して作った喫茶店です。

駅務室に入るという経験はなかなかありませんし、とくに「きっぷ売場」の窓口の中から外を見ることができるのはとても新鮮な体験でした。

そうこうしているうちに時間も経ってしまったので、13:30頃(越後湯沢方面行きの電車の20分くらい前)にmoguraを出て、いよいよ地下の下り線ホームへ向かいます。その前に、改札口の外にある赤い券売機で「乗車証明書」(無料)をもらっておくことを忘れずに。

下り線ホームに向かうには通路をどんどん進み、さきほど外から見た湯檜曽川の上を渡る通路を過ぎると、地底に向かって真っ直ぐに伸びた462段(長さ338 m)の階段が現れます。地上との高低差が70m以上とのことですから、ビルの高さで言えば20階分以上に相当するので、考えただけでも驚きです(この階段を登るのは確かにきつそうです)。

階段を下まで降りると下り線ホームが現れます。ここが新清水トンネルの中ということです。薄暗くてコンクリートむき出しの壁面を見ると、ちょっとしたトンネル探検の気分が味わえます。

ちなみに待合室やトイレなどもありますので、いろいろと安心ですね。おもしろいポイントとして待合室の横の部屋は「特製ビール熟成中」とあり、中にビア樽がいくつも置かれていました。2021年秋以降のビールイベントでお披露目されるそうなので楽しみですね。

JR上越線 普通電車 土合13:49発/越後湯沢14:13着

時間になると電車がホームに到着。停車時間はあまり無いので乗り遅れないように注意が必要です。電車が動き出してトンネルの奥深くに入って行くときが、遊園地のアトラクションのような気分でワクワクします。

越後湯沢駅で温泉に入って東京に戻る

越後湯沢駅に戻った時間が14時過ぎで、東京に戻るには早すぎる時間でしたので、再び越後湯沢駅の「CoCoLo湯沢」をぶらぶらしました。なかでも「ぽんしゅ館」というお店がよかったです。

おもに新潟県の日本酒を販売しているお店なのですが、新潟各地の地酒を500円でおちょこ5杯分楽しめる利き酒コーナーや、お湯に日本酒が入った日帰り温泉(800円・貸タオル付)などもあって、最高でした。

その後、17時過ぎの「Maxたにがわ86号」に乗り、東京駅に18:20到着となりました。上越新幹線のおかげで越後湯沢は時間的には首都圏のような感じですね。

まとめ

以上のとおり、土合駅の観光ポイントは地下と地上にそれぞれあり、地下と地上を結ぶ階段はビル20階分以上に相当するので、土合駅には地上に到着して地下から出発するルートで観光し、地下から地上へ階段を登ることを避けるようにすることをおすすめします。

そのためには、土合駅へ行く場合には路線バスを利用するか、または越後湯沢から上越線の普通電車を利用することとなり、土合駅から帰る場合には地下ホームより上越線の普通電車に乗って越後湯沢に向かい、越後湯沢から新幹線を利用することとなります。

越後湯沢駅の「CoCoLo湯沢」は、食事、お土産、お酒、温泉など、とても充実しているので、往復ともに越後湯沢経由のルートをとって越後湯沢駅で楽しむ時間を作るようにするのがおすすめです。

Have a nice trip!