「休日おでかけパス」と「のんびりホリデーSuicaパス」との違い、日帰り旅行への活用法について

2023年3月5日

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「休日おでかけパス」と「のんびりホリデーSuicaパス」は、JR東日本から発売されている「おトクなきっぷ」で、おもに土休日を中心に利用できる東京近郊の一日フリー乗車券。東京近郊での日帰り旅行にはとてもお得な切符です。

今回は、この「休日おでかけパス」と「のんびりホリデーSuicaパス」との違いや、日帰り旅行への活用法についてご紹介いたします。

「休日おでかけパス」と「のんびりホリデーSuicaパス」について

まずは「休日おでかけパス」と「のんびりホリデーSuicaパス」について、その内容を簡単に説明します。

「休日おでかけパス」の概要

「休日おでかけパス」は、下の路線図にあるフリーエリア内で、指定された一日(おもに土休日)乗り降り自由のきっぷです。

*「休日おでかけパス」より引用

「休日おでかけパス」は、JR東日本の在来線と新幹線(東海道新幹線はJR東海なので利用不可)では乗車券としての効力があります。普通列車(快速含む)の普通車自由席なら追加料金なしで乗車でき、特急券を追加購入すればフリーエリア内で在来線特急や新幹線も利用できます。

「休日おでかけパス」があれば、JR東日本のほかにも、東京臨海高速鉄道線(りんかい線)全線、東京モノレール線全線も乗り降り自由となります。

「休日おでかけパス」は“紙のきっぷ“での発行となり、基本的にはフリーエリア内のJR東日本の主な駅の指定席券売機にて購入できます(一部の提携販売センターや旅行会社でも購入可能)。

指定席券売機等のみでの発売となり、「みどりの窓口」での購入はできません。また、「えきねっと」で購入して指定席券売機で発券するという方法にも対応していないので注意が必要です。

発売期間は通年、有効期間は1日間、指定できる利用期間は、土休日および4月29日~5月5日、7月20日~8月31日、12月29日~1月3日の毎日となります。基本的に平日以外の土休日に利用できることになります。料金は、大人2,720円、小児1,360円です。

「のんびりホリデーSuicaパス」の概要

「のんびりホリデーSuicaパス」は、紙のきっぷである「休日おでかけパス」のSuica版と言えるものです。内容的には大部分共通しているのですが、一部違いがあります。

「のんびりホリデーSuicaパス」は、下の路線図にあるフリーエリア内で、指定された一日(おもに土休日)乗り降り自由のきっぷです。

*「のんびりホリデーSuicaパス」より引用

「のんびりホリデーSuicaパス」があれば、JR東日本の在来線で乗車券としての効力があります。普通列車(快速含む)の普通車自由席なら追加料金なしで乗車でき、特急券を追加購入すればフリーエリア内で在来線特急も利用できます。

「休日おでかけパス」はフリーエリア内の新幹線が利用できたのに対し、「のんびりホリデーSuicaパス」は新幹線の利用ができない点に違いがあります。

「のんびりホリデーSuicaパス」でも「休日おでかけパス」と同様、JR東日本のほかにも、東京臨海高速鉄道線(りんかい線)全線、東京モノレール線全線も乗り降り自由となります。

「のんびりホリデーSuicaパス」は、“Suica(ICカード)”または“モバイルSuica”に記録されるeチケットとなります。“Suica(ICカード)”での購入は、フリーエリア内のJR東日本の主な駅の指定席券売機で行います。“モバイルSuica” での購入は、モバイルSuicaアプリ内の操作で行います。なお、モバイルSuicaアプリでの購入は利用当日のみ可能であり、前売り購入することはできません。

発売期間は通年、有効期間は1日間、指定できる利用期間は、土休日および4月29日~5月5日、7月20日~8月31日、12月29日~1月3日の毎日となります。基本的に平日以外の土休日に利用できることになります。「のんびりホリデーSuicaパス」の発売期間、有効期間、利用期間は「休日おでかけパス」と同じですが、料金は、大人2,670円、小児1,330円となり、「のんびりホリデーSuicaパス」のほうが「休日おでかけパス」よりも、大人50円、小児30円だけ安く設定されています。

「休日おでかけパス」と「のんびりホリデーSuicaパス」の違い

以上のとおり、「休日おでかけパス」と「のんびりホリデーSuicaパス」との違いを整理すると以下のとおりとなります。

休日おでかけパス のんびりホリデーSuicaパス
発行形態 紙のきっぷ Suicaに記録
新幹線(JR東) 特急券購入で利用可 利用不可
料金(大人) 2,720円 2,670円

以上のとおり、「休日おでかけパス」と「のんびりホリデーSuicaパス」とを比較すると、パスの効果として明らかに違うのは、特急券を購入すれば新幹線を利用できるかどうかという点にあります。新幹線を利用しないなら、どちらを選んでも大きな差はありません。

料金的には50円(大人)とわずかな額ですが「のんびりホリデーSuicaパス」のほうが安くなっています。ただし、以下のような場合は「のんびりホリデーSuicaパス」の発行ができないので、新たにSuicaを新規発行するなどの対応が必要となります。Suicaを新規発行するとなると、デポジット500円がかかり手間もかかりますので、「休日おでかけパス」を選択しておいたほうがいいかもしれません。

**「のんびりホリデーSuicaパス」の発行ができないもの**

  • Suica定期券(定期券情報が搭載されている場合、モバイルSuicaも同様)
  • Suica定期券情報が搭載された地域連携ICカード
  • 記念Suica
  • Suicaイオカード
  • りんかいSuica
  • モノレールSuica
  • JR東日本以外で発行したICカード(PASMO等)
  • 定期券情報が搭載できないSuica付きビューカード
  • ゆうちょICキャッシュカードSuica

もし、新幹線を利用する予定が無く、「のんびりホリデーSuicaパス」の発行ができるSuicaやモバイルSuicaを持っているのであれば、「休日おでかけパス」ではなく「のんびりホリデーSuicaパス」のほうを選択することをおすすめします。

たとえば、フリーエリア外に乗り越した際の精算ですが、「のんびりホリデーSuicaパス」なら改札にタッチするだけでSuicaの残高から自動的に精算分の運賃が支払われるので便利です。フリーエリア外から乗車するときも同様に、「のんびりホリデーSuicaパス」なら改札にタッチするだけでフリーエリアまでの運賃が支払われます。

ちなみに、「のんびりホリデーSuicaパス」をモバイルSuicaで利用する場合、パスの購入はモバイルSuicaアプリ内の操作で行いますので、駅の指定席券売機で操作する手間が省けて大変便利です(ただしアプリでの購入は利用当日に限る)。

もちろん、Suicaが使えるApple Watchを持っている場合は、アプリ内で「のんびりホリデーSuicaパス」を購入するとApple Watchを改札にタッチすることで「のんびりホリデーSuicaパス」が使えるようになります。

「休日おでかけパス」と「のんびりホリデーSuicaパス」の日帰り旅行への活用法

フリー乗車券を買うと、元を取るためにとにかくフリーエリアで乗りまくるという発想をしがちですが、それでは疲れてしまって必ずしも楽しい旅行にはならず本末転倒です。

実は、フリーエリア内での単純往復でも意外と元が取れてしまいます。例えば、新宿からフリーエリア内ぎりぎりの小田原までを普通列車で往復する場合、「休日おでかけパス」や「のんびりホリデーSuicaパス」ではフリーエリア圏内なので2,720円または2,670円で済みます。

新宿から小田原までの通常の運賃は片道1,520円なので、往復すると3,040円となり、「休日おでかけパス」や「のんびりホリデーSuicaパス」を使ったほうが300円以上お得になります。

また例えば、小田原からフリーエリアを越えて新宿から熱海までを「特急踊り子」で往復する場合、「休日おでかけパス」や「のんびりホリデーSuicaパス」では小田原までがフリーエリア圏内、小田原から熱海まではフリーエリア圏外となるので、乗車券部分の運賃は、パス代の2,720円または2,670円に加えて、小田原~熱海の往復が840円(420円×2)となり、合計3,560円または3,510円。一方、新宿から熱海までの通常の乗車券部分の運賃は片道1,980円なので、往復すると3,960円となります。特急料金はどちらも同じですから、「休日おでかけパス」や「のんびりホリデーSuicaパス」を使ったほうが400円以上お得になります。

このように「休日おでかけパス」や「のんびりホリデーSuicaパス」を使うと、フリーエリア内ぎりぎりか、あるいはフリーエリア外に出るような目的地を単純往復することで元が取れてしまいますので、東京近郊の日帰り旅行では積極的に活用すべきです。

まとめ

以上のとおり、「休日おでかけパス」と「のんびりホリデーSuicaパス」とは、どちらも土休日を中心に利用できる東京近郊の一日フリー乗車券で、「休日おでかけパス」は紙のきっぷ、「のんびりホリデーSuicaパス」はそのSuica版となります。

パスの効果として最も大きな違いは、「休日おでかけパス」は特急券を追加購入すれば新幹線(東海道新幹線は除く)の利用ができ、「のんびりホリデーSuicaパス」では特急券を追加購入しても新幹線の利用ができないという点にあります。

「のんびりホリデーSuicaパス」はフリーエリア外に出た場合の運賃精算などが、改札でのタッチによりSuicaの残額を使って簡単に出来てしまうのでとても便利です。新幹線の利用が無いのであれば「のんびりホリデーSuicaパス」のほうをおすすめします。

また、「休日おでかけパス」や「のんびりホリデーSuicaパス」を使うと、フリーエリア内ぎりぎりか、あるいはフリーエリア外に出るような目的地を単純往復することで元が取れてしまうので、東京近郊の日帰り旅行で積極的に活用することをおすすめします。

Have a nice trip!