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阿里山森林鉄道本線は全線開通しましたが、途中駅の奮起湖駅には魅力的な観光スポットがあふれています。嘉義駅~阿里山駅を直通する列車は奮起湖駅で1時間程度の長時間停車をしますが、できれば往路か復路のどちらかでは奮起湖で途中下車してみてはいかがでしょうか?
今回は、阿里山森林鉄道で奮起湖に途中下車した場合に、観光やグルメを楽しみながら阿里山行きバスにスムーズに乗継ぐ方法、そして逆に、阿里山からバスで奮起湖に到着した場合に、阿里山森林鉄道にスムーズに乗継ぐ方法、をご紹介したいと思います。
阿里山森林鉄道の予約方法については、こちらの記事【祝2024年度全線復旧】台湾「阿里山森林鉄道」の予約方法と運行状況の確認方法も読んでみてください。
奮起湖バス停と奮起湖駅の場所を確認
奮起湖で途中下車して観光などをした後に阿里山へ向かう場合、「阿里山號 1車次」で奮起湖駅に11:30に到着し、奮起湖駅13:21発の阿里山行き「阿里山號 5車次」に乗車すると奮起湖で2時間弱の時間があります。
一方、「阿里山號 5車次」に乗車すると、奮起湖駅に12:16に到着し、奮起湖駅13:21の出発まで65分の時間がありますが、これでは、観光とグルメを楽しむには少々時間がありません。奮起湖ではもう少し楽しんだ後、バスで阿里山へ向かうのがいいかと思います。
まず、奮起湖駅とバス停の位置関係を把握しておきましょう。下の地図のとおり、阿里山森林鉄道の奮起湖駅の東側に奮起湖の街が形成されています。
奮起湖駅の北側には「阿里山公路中和支線(169号線)」という道路がほぼ東西に伸びており、阿里山行きのバスはこの道路を通っています。ちなみに、奮起湖は、阿里山~嘉義間のバス路線の途中駅であるのですが、道路の形状としては、阿里山~嘉義間を結んだ「阿里山公路」の途中にある石棹から「阿里山公路中和支線(169号線)」がT字状に伸びているため、上り下りいずれのバスも、石棹から奮起湖に向かい、奮起湖でUターンして再び石棹に戻るという運行となっています。
奮起湖のバス停
奮起湖駅のホームからそのまま列車の進行方向(阿里山方向)に向かって歩いていくと、古い蒸気機関車などを展示している屋根付きの車庫があります。その車庫の左手方向に下の写真のような階段があります。この階段を登って行くと平日用のバス停があります。すぐそばに屋根付きのベンチもあるのですぐわかると思います。バスは道路に向かって右手方向からやって来て一旦バス停を通過し、Uターンして戻って来てバス停に止まります。
土日祝日は別のバス停からバスに乗車します。上記の平日用のバス停の前の道路を右手方向、つまり踏切を渡ってそのまま200mほど進んでいきます。
すると向かって右手側に観光バスがとまっている広い駐車場(「第一停車場」という)がありますので、ここが土日祝のバス停となります。わかりにくいですが、下の写真のようなバス停の立札があります。阿里山方面から来たバスがこの駐車場に入ってUターンし、再び阿里山方面に出発します。
「第一停車場」には上で説明した方法以外にも、奮起湖駅から街に出て、街の中を通って行くこともできます。細い路地を通りますので、グーグルマップ等で確認しながら行くことをおすすめします。
奮起湖での乗継ぎ時間を確認
阿里山行きのバスが奮起湖を出発する時間は、11:30発、14:00発となっています(いずれも毎日運転)。おすすめは、阿里山號 1車次で11:30着、14:00発のバスに乗車するスケジュールとなります。この場合の乗継ぎ時間は2時間30分です。
一方、阿里山からのバスが奮起湖に到着する時間は、10:00着、15:10着となっています(いずれも毎日運転)。また、阿里山森林鉄道で奮起湖駅から嘉義方面へ発車する時間は、阿里山號 2車次(毎日運転)が14:31発、阿里山號 8車次(毎日運転)が13:29発となっています。
つまり、奮起湖から嘉義行きの列車に乗継ぐ場合の乗継ぎ時間は、最短で約3時間半、最長で約4時間半となります。どちらを選んでも奮起湖では十分な時間があります。
乗継ぎ時間が2時間以上あれば、十分に観光やグルメを楽しむことができます。鉄道・バスともに時刻表はときどき改定されているようですから、下記の公式サイト等で確認することをおすすめします。
奮起湖での観光とグルメ
では、2時間~3時間の乗継ぎ時間を確保したうえで、奮起湖での観光をグルメに出発してみましょう。
荷物を駅のコインロッカーに預ける
ほとんどの場合、スーツケースなどの大きな荷物をもって奮起湖に訪れることになります。ちなみに、阿里山森林鉄道では列車内にスーツケースを保管する場所がありますので、車掌さんに言えば預かってもらえますし、阿里山行きのバスの場合は、バスのお腹のトランクにスーツケースを入れてもらえます。では、奮起湖ではどうするのか?というと、奮起湖駅の駅舎内にコインロッカーがありますので、それを利用することをおすすめします。
奮起湖駅のコインロッカーは大型サイズのものも多く、小さめのスーツケースなら十分保管できると思います。また、未確認情報ですが、ロッカーに入らない大きな荷物は、駅員さんに頼めば駅員室で預かってもらえる、という話もあります。
昼食は名物「奮起湖便當」
奮起湖でのグルメと言えば、名物「奮起湖便當」です。奮起湖駅のホームで販売されていた駅弁がルーツのようで、今ではホームでの販売はありませんが、奮起湖駅周辺のお店で販売されています。「奮起湖便當を食さずには阿里山へ行ったことにはならない」といった言葉があるそうです。
奮起湖便當で最もおすすめしたいのは、「奮起湖大飯店」です。ここは「大飯店」という名のとおりホテルでもあるのですが、奮起湖便當を提供するレストランでもあります。
奮起湖大飯店は、奮起湖駅から階段を下りて道路に出て、その道路を30mほど進むと右手にセブンイレブンが見えます。セブンイレブンの看板のある入口から階段を下りると奮起湖大飯店のレストランのフロントとなります。このフロントで奮起湖便當を購入し、イートインの場合は奥にある食事スペースで食べることになります。ちなみに、昔ながらのアルミ製弁当箱に入ったイートインはスープ付きで120元、紙の弁当箱に入ったテイクアウト(スープなし)は110元となっています。
奮起湖大飯店の食事スペースは落ち着いた雰囲気ですし、おいしいスープもついていますので、イートインがおすすめです。なお、アルミ製弁当箱は食べ終わった後は返却するので、記念に持ち帰ることはできません。
次におすすめのお店は、奮起湖駅にある「登山食堂」です。駅弁は駅で買わないと、というこだわりのある方は、是非こちらで奮起湖便當を食べてください。登山食堂の奮起湖便當(1つ120元)は紙の弁当箱に入ったものだけで、昔ながらのアルミ製の弁当箱での提供はありません。テイクアウトがメインですが、席数は少ないながらもイートインも可能となっています。ここで弁当を買って阿里山森林鉄道の車中で食べるには非常に便利です。
奮起湖老街を散策
風情のある老街も奮起湖の名物です。「南台湾の九份」とも呼ばれているそうです。奮起湖の駅舎から階段を下りる途中に「老街」という看板がかかった入口があります。その入口を入ると、100mほどのアーケード商店街があり、奮起湖便當のほかに、伝統的な煎餅、おもち、お菓子、その他、お土産品のお店などが並んでいます。
また、駅舎からの階段を道路まで下りると、上でご紹介した奮起湖大飯店のある通りに出ます。ここも商店街となっており、多くのお店や飲食店で賑わっています。ちなみに、奮起湖大飯店の先は道が二股に分かれており、右側に進むとバス停のある第一停車場に続いています(標識がありますが、途中で細い道に入ります)。
奮起湖老街には喫茶店も何軒かありますので、散策に疲れたら喫茶店で休んでいくのもいいと思います。
奮起湖車庫を見学
上のバス停のところでも少しふれましたが、奮起湖駅のホームからそのまま列車の進行方向(阿里山方向)に向かって歩いていくと、古い蒸気機関車などを展示している屋根付きの車庫があります。ここが「奮起湖車庫」という名前の無料博物館となっています。嘉義県の県定古蹟にも指定されているそうです。
奮起湖車庫には、昔この阿里山森林鉄道で活躍していた蒸気機関車の実物が展示されています。そのほか、珍しい作業用の車両や、多くのパネルも展示されています。
まとめ
以上ご紹介したとおり、奮起湖で、鉄道からバスへ/バスから鉄道へ乗継ぐ場合、できれば2時間くらいの乗継ぎ時間を確保して、奮起湖での観光やグルメを楽しんでください。例えば、奮起湖便當の昼食に30分、奮起湖車庫の見学に30分、奮起湖老街の散策に1時間くらいの時間配分で十分ゆっくりできると思います。
当分の間はバス停の場所が平日と土日祝で変更されるので、バスに乗る場合には10分前くらいはバス停に到着するようにし、そのバス停で間違いないかどうか確認する余裕をもつようにしてください。
Have a nice trip!