東武「尾瀬夜行23:55」で尾瀬ハイキング+温泉+鉄道を満喫

2023年6月13日

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浅草駅を休日前夜の23:45に出発する夜行特急列車と連絡バスに乗り継いで翌朝6時過ぎに尾瀬に到着できる東武の「尾瀬夜行23:45」。

東武トップツアーズで尾瀬夜行の予約

今回は、夜行列車の旅情を味わいつつ、尾瀬ハイキングについては、体力に自信の無い方や本格的なトレッキング装備の無い方でも気軽に歩ける初心者向けコースとし、帰りには温泉に立ち寄って、野岩鉄道を楽しんでから東京に戻る0泊2日の旅をご紹介しようと思います。

東武の「尾瀬夜行23:45」について

「尾瀬夜行23:45」とは東武トップツアーズで企画販売する尾瀬ツアーのうち、東武浅草駅を23:45に発車する夜行特急列車を利用するものの名称です。この夜行特急列車の名称も「尾瀬夜行23:45」(あるいは略して単に「尾瀬夜行」)となっていますし、列車を降りてから尾瀬までの連絡バスにも「尾瀬夜行」という表示がついています。

夜行特急列車「尾瀬夜行23:45」や「尾瀬夜行」と表示のある連絡バス(正式には「優先バス」)は、このツアー専用なので、尾瀬ツアー「尾瀬夜行23:45」に申し込まないと乗車することはできません。例えば、夜行特急列車「尾瀬夜行23:45」の切符だけを購入するということは基本的にできません。

「尾瀬夜行23:45」の大まかなスケジュールは次のとおりです。浅草駅を23:45に出発した夜行特急列車「尾瀬夜行23:45」は、翌日未明の午前3時18分に会津高原尾瀬口駅に到着。会津高原尾瀬口駅から連絡バス(優先バス)が午前4時20分に発車し、尾瀬ハイキングのスタート地点となる沼山峠バス停に午前6時10分に到着します。

尾瀬からの戻りについては時間の指定はありませんが、尾瀬ハイキングを午前中に切り上げて戻る場合には、沼山峠バス停を午前11時に出る連絡バス(優先バス)か、あるいは次の便である午後1時発の路線バス(会津バス)を利用することとなります。会津高原尾瀬口駅からは鉄道を利用して東京方面へ戻ることになりますが、乗車券だけのプラン(私はこれを利用)や、乗車券+特急券のプランなどがあります。また、尾瀬ハイキングで沼山峠バス停には戻らず大清水に抜けるコースをとる場合には、尾瀬(大清水)から高速バスで川越を経由して新宿バスタに戻るプランなどもあります。

おすすめしたい「尾瀬夜行23:45」の旅程紹介

7月初旬に私が実際にとった旅程を紹介します。私が利用した年は出発時間が23:55と10分遅い「尾瀬夜行23:55」でしたので、以下「尾瀬夜行23:55」という表記でご紹介します。ちなみに、列車の出発時間は10分違いますが、連絡バスの時間などは今も同じです。

「尾瀬夜行23:55」で夜行列車の旅情を味わいつつ、尾瀬ハイキングについては軽く初心者向けコース、帰りには温泉に立ち寄ってから、野岩鉄道を楽しんで東京に夕方には戻るという、0泊2日の旅となります。気づいた点などもあわせてコメントしたいと思います。

深夜の東武浅草駅には早く着きすぎないこと

夜行特急列車「尾瀬夜行23:55」の浅草駅からの発車時刻は23:55です。列車は30分以上前からホームに入線しているようですが、改札口での入場は23:35頃から始まりますので、早く到着しすぎても改札口の外で待たなければいけません。

東武浅草駅には広い待合室がありますが、スペースの割にはベンチの数が少ないため、座れない可能性も高いと思います。なので、浅草駅には23:35過ぎに到着できるタイミングで向かうのがベストです。

夜行特急列車「尾瀬夜行23:55」でのすごし方

夜行特急列車「尾瀬夜行23:55」で使用されている車両は東武500系リバティ。2×2のクロスシート。座席の座り心地もよく、リクライニングもフラットまではいきませんが、そこそこ倒れます。ひじ掛けのところに電源コンセントもありますので、スマホの充電も出来て便利です。

快適とは言ってもフラットでない座席で一夜を過ごすのですから、それなりには疲れます。でも国際線エコノミーの飛行機で一夜を過ごすのと比較すると、リバティ車両のほうが断然快適だとは思いました。なお、1名でツアーに申込んだ場合には隣の席に人が来ないようなので、2席使ってくつろぐという手もありかも。

注意点ですが、車内販売などはありませんので、飲み物やお菓子・おつまみなどは、あらかじめ購入して持ち込まなければいけません。ちなみに、尾瀬に到着してからの朝食や水分補給用の飲み物なども、浅草駅を出たあとは購入するチャンスがありませんので(ジュースの自販機くらいは尾瀬の沼山峠休憩所にもあるが)、事前に購入しておく必要があります。

連絡バスへの乗り継ぎについて

列車が終点の会津高原尾瀬口駅に到着するのが午前3時18分。連絡バスの発車時刻が午前4時20分ですので1時間くらい時間があります。車内で仮眠ができますので、すぐに下車せず電車の中で少しでも寝ておきましょう。

3時55分頃に下車しましょうという車内アナウンスがありますので、ゆっくり下車。アナウンスからバスの発車時刻までまだ20分以上あるので焦らなくても大丈夫です。ちなみに、連絡バス(優先バス)の台数は「尾瀬夜行23:55」の参加者全員が余裕で座れるだけやって来ますので、先を競って列に並ぶような必要もありません。

連絡バスは沼山峠バス停まで休憩無しで約2時間かかります。そのうえバス車内にはトイレがありませんので、連絡バスの乗車前にトイレは必ず済ませておきましょう。一番おすすめなのが会津高原尾瀬口駅に停車中に列車でトイレを利用すること(リバティのトイレはきれいですので)。下車のアナウンスのあと、車内のトイレが空くはずなので、そこでゆっくり用を足せばOKです。

なお、駅側にもトイレはあります。改札を出たところに一箇所と、通路を進んでバスターミナルに出る手前のところにもう一箇所のトイレがありますが、人で混雑するのでなるべく利用は避けたいところです。

連絡バスは、2×2席のありふれたタイプのバスです。リバティほどの乗り心地は期待できませんが、とにかく眠いので車窓の風景を楽しむ余裕はありませんでした。

尾瀬でのハイキングと注意点

沼山峠バス停に到着。バス停すぐ横にある三角屋根の「沼山峠休憩所」に入ってゆっくり朝食をとりました。この先、尾瀬沼までは食事のできる場所が無いということもありますが、ここの標高が1,500m以上もあるため、体を慣らすためにもしばらく座って休憩しておいたほうがいいとのことでした。他の人たちを見てもだいたい朝食を食べたり、飲み物を飲んでくつろいだりしているようでした。

私が歩いた初心者向けコースは下の地図のとおりとなります。沼山峠休憩所から山道に入り、沼山峠を越えて大江湿原に出ます。ここから先の景色は絶景です。そのまま道なりに進むと尾瀬沼のほとりまで来て尾瀬沼ビジターセンターに出ます。ここには無料の博物館やトイレのほか、お土産物や飲食のできる売店などがありますので一服するには丁度いいと思います。時間が無い場合にはここで引き返してもいいのですが、できればここから約1km先の三平下まで行くと、天気の良い日には尾瀬沼ごしに燧ケ岳の姿がとても美しく見えます。

沼山峠を越えるところで多少のアップダウンはありますが、初心者向けコースと言うだけあって、息が切れるほどのものではありません。大江湿原から先はほぼ平坦な道なので、普段は運動不足の方でも問題ないように思います。私は写真を撮りながらダラダラ歩いていましたが、片道4.5km、往復約9kmを4時間もかかりませんでした。

服装についての注意点です。標高1,500m以上になりますので、地上に比べると気温は10度くらい低くなります。私が行ったときは地上の気温28度に対して尾瀬の気温が20度。歩いていると体が温まって暑くなるので、半そでシャツの上にすぐに脱げる長袖パーカーを羽織った感じで丁度よかったです。

途中で少し雨も降って来たのですが、天候が変わりやすいので雨カッパは持っていきましょう。私は折り畳み傘を持って行ったのですが失敗だったようです。傘をさしている人は誰もいませんでした。片手がふさがってしまう傘はトレッキング時には推奨されないからなのだろうと思います。

靴についてですが、今回紹介する初心者向けのコースであれば、本格的な登山靴は不要で、ランニングシューズのようなものでも十分だと思います。足場はよく整備されているので歩きやすいです。ただ、雨が降ると滑りやすくなるため、靴底は滑りにくいタイプのものにするのがいいでしょう。

その他の注意点。よく熊が出没するらしく、熊よけの鈴をぶら下げている人が多かったです。尾瀬沼ビジターセンターのところのお土産屋でも鈴を売っていますが、心配な人は事前に購入していくと良いでしょう。

また、沼山峠休憩所も含め尾瀬一帯は携帯電話が圏外になります。尾瀬でのスマホを使ったメールや通話、SNS、ネット検索ができなくなるので注意が必要です。スマホで地図を使いたい場合にはオフラインで利用できるように準備する必要があります。

会津高原尾瀬口駅へ戻って昼食と温泉

沼山峠バス停から会津高原尾瀬口駅へ戻る連絡バス(優先バス)は午前11時発です。これを逃すと路線バス(会津バス)の午後1時発までバスがありませんので時間には注意しましょう(ちなみに、「尾瀬夜行23:55」の切符で連絡バスだけでなく路線バスにも乗車可)。

午前11時発の連絡バスに乗って会津高原尾瀬口駅には午後1時到着。お腹がすいているので昼食とします。

バスターミナル前の建物である「憩の家」には「恋路茶屋」というレストランがあり、「三種合体麺」(1,000円)が名物だそうです。特大サイズの丼にラーメン・そば・うどんが入っているものです。これを食べましたが、味はまあまあ。ボリュームはすごいので量を食べたい方にはおすすめかも。「憩の家」から通路を通って駅の改札口のある駅舎のほうに行くと、「ふるさと食堂」という、うどんとそばのお店があります。ここのお蕎麦は美味しいらしいので、こちらを試したほうがよかったかもしれません。

食事が終わったら、下の地図のとおり、駅から5分ほどのところにある旅館「夢の湯」へ向かいます。ここは宿泊しなくても日帰り温泉(500円)の利用が可能。小さな内風呂1つだけですが、湯質はとても良かったです。湯上り後にくつろげる大広間もありました。

タオルは置いていないようなので持参して行ったほうがいいでしょう。あと、ここの脱衣場にはロッカーなどがありませんので、貴重品の入ったカバン等はフロントに預けておきましょう。

快速「AIZUマウントエクスプレス」に乗車

会津高原尾瀬口を午後2時47分発の東武日光行き野岩鉄道快速「AIZUマウントエクスプレス4号」に乗車します。ゆっくり温泉に入って駅に戻って来ると丁度いい時間となりました。

*【注意】ダイヤ改正により、現在は上記時刻のAIZUマウントエクスプレスは運行されていません。

この快速列車はAT-750形(別の形式の車両もあり)の気動車で、赤いボディーに灰色と緑のラインが格好いい車両です。「赤べこ」のロゴも可愛いです。乗車券だけで乗れる快速列車なのですが、座席は特急列車なみの豪華さになっており、運転席の横から全面展望も可能という大変お得な列車です。

気動車ならではのエンジン音と振動、山間の美しい車窓からの景色を味わいながら、下今市に15:55到着。1時間ちょっとの乗車となります。

下今市から先はスペーシアやリバティに乗車して東京方面には午後6時頃に戻ることができます。私はリバティけごん40号を利用し、下今市を午後4時35分発、浅草に午後6時15分着となりました。

まとめ

東武の「尾瀬夜行23:45」を利用することで、国内ではなかなか体験できる機会の少なくなった夜行列車の旅情を味わうことができます。そして、今回ご紹介したコースを利用すると、尾瀬ハイキングについては初心者向けコースで無理なく自然を満喫し、帰りには良質な温泉に立ち寄って、野岩鉄道で気動車の旅まで楽しむことができました。0泊2日、1万円くらいで、これだけ楽しみが凝縮された旅はなかなかないと思いますよ。

東武トップツアーズで尾瀬夜行の予約

Have a nice trip!