新倉山浅間公園から高確率で富士山をきれいに見る方法の提案

2023年1月14日

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富士山のビュースポットとして人気の高い新倉山浅間公園。富士山の姿がくっきり見えれば最高の体験に違いありませんが、雨や曇りの場合は富士山の姿が全く見えず、がっかりすることになります。そこで今回はおもに首都圏から公共交通機関での日帰りにより、高確率で富士山をきれいに見る方法を、新倉山浅間公園をモデルケースとして提案してみたいと思います。

天気予報とライブカメラで直前まで確認する

結局、富士山がよく見える天気のいい日を選んで旅行に出かけるという、あたり前な話ではあるのですが、それがなかなか難しいのです。最近は天気予報も正確になって来たとは言え、1週間先になると予報通りにいかないことも多くあります。そこで今回提案する方法は、旅行する日は可能な限り直前に決める、という方法になります。

ウェザーニュースなどの天気予報サイトで、「山梨県富士吉田市」あるいは「山梨県富士河口湖町」の天気予報をチェックします。まず1週間から10日先あたりの天気の変化を眺めて、晴れが3日以上連続する真ん中あたりの日を旅行の候補日として毎日欠かさず天気予報のチェックを行います。天候の変化が早くなったり遅くなったりで、1日くらいずれるのはよくあることなので、晴れが3日以上連続する真ん中あたりの日を候補にしておけば外れる可能性も少なくなるはずです。

晴れの日がずれる以外にも、数日前になると急に雨や曇りの予報が発生することもあります。ですので、旅行に行く日はできるだけ引き付けてから決めることをおすすめします。当日の早朝や前日の深夜に決めるのが理想的ですが、事前の休暇申請が必要な場合もあるでしょうが、高確率を狙うにはせめて3日前くらいまでは待ったほうがいいでしょう。

また、天気予報のチェックとあわせて行いたいのがライブカメラでのチェックです。これは天気予報の情報と実際の富士山の見え方との関係をイメージするのに役立ちます。ライブカメラの映像は「富士五湖TV」より配信されています。「河口湖大石」の映像が、新倉山浅間公園から富士山を見る方向に近いと思われます。「富士五湖TV」では色々な場所からの富士山の映像がリアルタイムで配信されていますので、新倉山浅間公園以外に行かれる場合にも大変参考になります。

わたしの個人的な感想になりますが、雨や曇りでは富士山を見るのは絶望的なようです。また、天気予報が晴れであっても雲の多い天気の場合には富士山が雲に隠れてうまく見えないことも多いようです。しかし、風があって雲に動きがある場合には、しばらく待っていると富士山が見えるようになったり、逆に見えていた富士山が雲に隠れたりと、変化が激しいようにも思いました。

当日の出発準備とアクセス手段

いよいよ出発当日の朝。天気予報とライブカメラの最終確認を行います。この時点で雨や曇りの天気になってしまった場合には富士山をきれいに見ることは絶望的になるため、旅行を中止することも考えたほうがいいでしょう。天気は晴れだがライブカメラでは富士山が雲で隠れている場合は判断が難しいですが、ある程度風があって雲に動きがありそうなら、現地でねばっていれば見える可能性は十分あるので、わたしなら決行の判断をしたいところです。

アクセス手段は特急「富士回遊号」がおすすめ

行くとなったらなるべく早く現地へ到着したいですから、行きは交通渋滞の影響を受けない鉄道がおすすめです。首都圏側の起点を新宿とすると、新倉山浅間公園の最寄り駅となる下吉田駅まで約1時間40分と最速なのが特急「富士回遊号」となり、これが最もおすすめのアクセス手段です。

特急「富士回遊号」は、JR新宿駅から中央線を通り、大月駅から富士急行線に乗り入れて富士急の河口湖駅まで乗り換えなしで直通する列車です。平日3往復、土日祝日4往復となり、行き(下り)は新宿発7:30下吉田着9:10の富士回遊3号、新宿発8:30下吉田着10:12の富士回遊7号、新宿発9:30下吉田着11:12の富士回遊11号がいずれも午前中のうちに下吉田に着ける利用しやすい便となります。平日の下りはこの3便のみですが、土日祝日には、新宿発11:13下吉田着12:56の富士回遊91号もあります。

特急「富士回遊号」はJR東日本のE353系という車両です。「新たな着席サービス」による全車指定席となっています。基本は指定席なので事前に座席を予約した指定席特急券を購入して利用するわけですが、座席を予約せずに乗車することもでき、空席があればその席を予約した乗客が来るまで着席できる(空席が無ければデッキなどで立っている)という自由席に似た利用も可能になっています。座席を予約せずに乗車する場合は、駅または車内で「座席未指定券」を購入しなければなりません。

なお、座席を予約せずに乗車する方法は、満席で予約ができないが立席でも乗車したいという場合以外は利用するメリットが無く、おすすめできません。しかも、特急「富士回遊号」は、新宿から大月までは、別の特急である「かいじ」または「あずさ」と連結されています。「かいじ」や「あずさ」は大月駅で「富士回遊」と分離されて甲府方面へ行ってしまうため、座席を予約しないで「かいじ」や「あずさ」の車両に乗車してしまうと、河口湖方面には行かずに間違えて甲府方面へ行ってしまうリスクもあります。出発当日朝のドタキャンの可能性がありますので、旅行の決行が決まってから「えきねっと」や乗車駅で指定席特急券を購入しましょう。

京王線・JR中央線・富士急行線を乗り継ぐ方法でも可

所用時間は2時間半弱かかりますが、京王線により新宿から高尾へ、高尾からJR中央線普通電車に乗り換えて大月へ、大月で富士急行線普通電車に乗り換えて下吉田へ行く方法(1,938円)や、新宿からJR中央線・中央特快と普通電車で大月へ、大月で富士急行線普通電車に乗り換えて下吉田へ行く方法(2,319円)も交通渋滞などの影響がなく現実的なアクセス手段です。乗り換えの手間や所要時間はかかりますが、上で紹介した特急「富士回遊号」を利用する場合の運賃3,939円(指定席特急券含む)の半額近い金額というのが魅力的です。

また、特急「富士回遊号」で座席の予約ができなかった場合には、特急「富士回遊号」で1時間40分立って行くよりも、京王線・JR中央線・富士急行線を乗り継いで行くほうが多少は座れて楽なのではないかと思います。

高速バスについて

バスは交通渋滞が発生すると到着時間が読めないので、行きについてはおすすめできませんが、帰りの利用であれば検討の対象にしていいかもしれません。京王バスが「バスタ新宿」から河口湖方面に1日20往復ほど運行しています。新倉山浅間公園に最も近いのは「中央道下吉田」というバス停ですが、高速道路上にあるため地上から階段で登っていかなければなりません。また、新倉山浅間公園からは1.7kmと、下吉田駅にくらべて500mほど遠くなりますので、ちょっと不便かもしれません。

たとえば、新倉山浅間公園で富士山を見たあと、電車で河口湖まで移動して食事や観光をし、帰りは河口湖駅(駅前にバス停あり)から高速バスに乗るというスケジュールであれば、高速バスのほうが特急「富士回遊号」よりも便数が多いですから便利な選択になるかもしれません。ちなみに、高速バスなら、新宿まで乗り換えなしで運賃も2,000円(ネットで購入すると少し安い)というのが有難いですね。

下吉田に着いてからのこと

下吉田駅に着いたら下の地図のとおり新倉山浅間公園に向かいます。道の途中に標識があるので迷うことは無いと思います。距離は1.2kmですが、新倉富士浅間神社の境内に入るとハードな階段と上り坂が続きますので、それなりに覚悟が必要です。動きやすい服装や、歩きやすい靴が必要となります。

戦没者を慰霊する五重塔「忠霊塔」のすぐ上にある展望デッキが、富士山が最も美しく見える景色の良い場所となっています。そのため天気のよい土日祝日などは観光客で混雑する可能性もあります。とくに2021年4月の「新倉山浅間公園・桜まつり」の期間は、展望デッキの入場制限(5分程度での入替え制)をしており、桜が満開となった土日には2、3時間程度、平日でも40分程度の待ち時間が生じているので注意が必要です。

新倉山浅間公園は新倉富士浅間神社の境内でもありますので、富士山を見たあとは神社拝殿にもお参りしましょう。残念ながら世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産には含まれていませんが、歴史のある格式高い神社には違いありません。富士山の御姿がきれいに見えたなら御礼を、残念ながら見えなかった場合には次回こそは見えるようにお祈りしましょう。

まとめ

以上のとおり、首都圏からの日帰り旅行で、高確率で富士山をきれいに見る方法は、天気予報とライブカメラで直前まで天候を確認し、天候が良い場合にのみ旅行を決行するという、当たり前のお話でした。また、行きは交通渋滞の影響を受けない鉄道にすべきで、新倉山浅間公園を目的地にする場合には、乗り換え無しで所要時間も短い特急「富士回遊号」がおすすめです。

なお富士山の撮影スポット選びには以下の書籍が参考になりました。今回ご紹介した新倉山浅間公園以外にも良さそうなスポットがありますので、いろいろと試してみたいものです。

Have a nice trip!