バンコク近郊のプラジュンジョムクラオ要塞で日本製駆逐艦「メクロン」を見学

2019年7月9日

タイには戦前日本で建造された軍艦が保存・展示されています。「メクロン」という駆逐艦(正確には「スループ」とか「海防艦」という艦種らしい)で、かつて神奈川県にあった浦賀船渠株式会社(浦賀ドック)がタイから受注、建造し供与したものです。

今回ご紹介するメクロンは、バンコクから南に約30km離れたサムットプラカーン県内の「プラジュンジョムクラオ要塞」という海軍施設内で一般に無料公開されており、外観だけではなく船内も自由に見学することができます。

メクロンのあるプラジュンジョムクラオ要塞への行き方

メクロンのあるプラジュンジョムクラオ要塞はチャオプラヤー川の河口付近で、川の西岸に位置します。バンコクからプラジュンジョムクラオ要塞に行くには、中間地点であるプラサムット・チェディーを経由するのですが、バンコクからプラサムット・チェディーへの行き方はチャオプラヤー川の西岸を行くルートと、東岸を行くルートとの2通りあります。

プラサムット・チェディーへの西岸ルート

BTSウォンウィエン・ヤイ(Wongwian Yai)駅で下車し、BTS高架下の通りに添って西側に150mほど歩くと大通りとの交差点に出ます。その付近にバス停があります(南方向に行くバスに乗るので大通りは渡らない)。

ここでプラサムット・チェディー(Phra Samut Chedi)行の20番エアコンバスに乗ります。なお、「20」と表示しているバスには2種類あるので注意が必要です。プラサムット・チェディー行きのエアコンバスと、全く別のところに行くエアコン無しのバスがあるので、必ずエアコンバスのほうに乗車してください。乗車時にプラサムット・チェディーに行くかどうかを周りの人に確認することをおすすめします。

ウォンウィエン・ヤイから終点のプラサムット・チェディーまでの所要時間は40分程度、料金は19バーツ(2017年7月現在)でした。ちなみにプラサムット・チェディーには立派なワットがありますので、時間があれば少し見物していくのもいいでしょう。

ちなみに帰りは、プラサムット・チェディーで折り返す20番バスに乗ればバンコク方面に戻れます。行きと同じウォンウィエン・ヤイで降りてもいいですし、終点のターディンデン(Tha DinDaeng)まで乗ってもいいでしょう。ターディンデン横の渡船で対岸に渡ればチャオプラヤーエクスプレスの停留所であるRachawongとなりますので、続けてワット・アルンやワット・ポーなどを観光する場合には便利です。

プラサムット・チェディーへの東岸ルート

東岸ルートについては、私は利用しなかったのでネットで見た情報を記載します。まず、BTSサムローン(Samrong)で下車、路線バスに乗り換えます。バスは、「エラワン美術館」や「クロコダイルファーム」の方面に行くバスに乗ります。「エラワン美術館」を過ぎ、パクナム市場(Pak Nam Market)というところで下車します。バス停近くに渡船の埠頭がありますので、それに乗ってチャオプラヤー川を渡ればプラサムット・チェディーに到着します。

ソンテウでプラジュンジョムクラオ要塞へ

プラサムット・チェディーのワットの前の道をチャオプラヤー川とは反対方向に少し行くとソンテウのターミナルがあります。ソンテウとは、トラックの荷台に人が乗れるように改造された乗り物のことです。ソンテウのターミナルは下の地図のあたりです。

ソンテウ乗り場にはプラジュンジョムクラオ要塞以外に行くソンテウも止まっているので、運転手や他の乗客に確認してから乗りましょう。プラジュンジョムクラオ要塞までの所要時間は25分程度で、料金は8バーツ(2017年7月現在)です。

ソンテウを下車するタイミングは難しいのですが、Googleマップなどで現在位置を確認して近くなったら、あるいは進行方向左手に駆逐艦メクロンの船体が見えたら下車ボタンを押すようにしてください。広い公園のような場所にある駆逐艦メクロンが見えますので、着いたかどうかはすぐにわかると思います。

ちなみに帰りは下車した場所で待っていればOK。プラジュンジョムクラオ要塞の先で折り返してきたソンテウが戻ってきますので、手を挙げて乗車してください。帰りはどのソンテウもプラサムット・チェディーが終点なので乗り間違える心配はありません。

駆逐艦メクロンの見学レビュー

プラジュンジョムクラオ要塞の敷地内に駆逐艦メクロンが展示されています。

この駆逐艦メクロンは水に浮かんでいるのではなく、地面にコンクリートで埋まった状態で展示されています。ですので、外から船体のすぐそばまで近づけますし、船体の周囲を触ることも可能です。駆逐艦という小型軍艦とはいえ、近くで見ると迫力があります。

船体横に設置されたタラップを登って乗船します。無料で開放されているので、チケットの購入など不要です。もちろん、プラジュンジョムクラオ要塞の敷地内に入るのも無料となっています。無料で見学できる記念艦というのは、あまり聞いたことがありません。タイ海軍は気前がいいですね。

艦内は、一部立入禁止の船室や下層船底もありましたが、比較的自由に見学し、触れることができました。主砲の12cm単装砲です。なかなか格好いいですね。日本の技術やデザインが活かされていると思うと感慨深いです。

艦橋に登り、操舵室に入ると、舵にも触ることができました。

写真では見えませんが、舵には「浦賀船渠株式会社」のプレートがついていました。メイドインジャパンの証があるのは、ちょっと嬉しかったです。

艦内を見学した後、タラップを降りた近くにベンチがありましたので、ベンチに座って暫しメクロンの姿を眺めて感慨にふけりました。日本国内には、戦前に日本で建造された軍艦が一隻も残っていません。メクロンを保存して残してくれたタイ海軍に感謝です。

プラジュンジョムクラオ要塞のその他見どころをご紹介

プラジュンジョムクラオ要塞は、敷地全体が野外博物館であり記念公園のようなところです。タイ海軍の施設として管理されているようです。見どころとしては、上でご紹介した駆逐艦メクロンのほか、要塞の建物、武器の展示場、ラーマ5世の記念碑などがあります。

要塞を見学

駆逐艦メクロンのすぐ横には要塞の入口があります。この要塞は、ラーマ5世の命により1893年に完成したものです。当時、イギリスやフランスからの侵略を阻止するために建設されたとのことです。要塞内には巨大なアームストロング砲が展示されていました。

ラーマ5世の記念碑

要塞の敷地内中央には、このプラジュンジョムクラオ要塞を建てたラーマ5世の記念碑があります。私が訪れたときも、数人のタイ人が参拝に来られていました。

武器の展示場

道路を挟んで要塞の敷地とは反対側には、野外の武器の展示場があります。機銃や魚雷などのほか、潜水艦の艦橋部分も展示してありました。この潜水艦も、もしかすると日本製なのかもしれません。

シーフードレストラン

メクロンのすぐ横には海軍が経営しているシーフードレストランがあります。私は利用していませんが、リーズナブルな値段で味も悪くないようです。

まとめ

今回ご紹介した駆逐艦メクロンは観光地としてはマイナーで、やや行きにくい場所にあります。行きはタクシーやGrabを使うこともできそうですが、プラジュンジョムクラオ要塞からの帰りはタクシーもGrabもつかまえることは難しそうです。

初めてのソンテウは勇気がいるかもしれませんが、乗ってみれば意外と簡単だと思いますので、是非チャレンジしてみてください。

軍艦好きな方はこちらの記事も読んでみてください。

→ 『太平洋戦争で活躍した米国空母「USSホーネット」をサンフランシスコから見学しに行く方法』

メクロンを建造した浦賀船渠株式会社(=浦賀ドック)に興味のある方はこちらの記事も読んでみてください。

→ 『歴史を感じる「浦賀ドック」、公開イベントに参加してライトアップを見学する方法』

Have a nice trip!