東京から日光に行くには「東武特急」?「JR―東武直通特急」?それとも「新幹線+JR普通」か?

東京からの日帰り旅行としては定番中の定番とも言える日光。世界遺産の日光東照宮をはじめ見どころがたくさんあります。

東京から日光への交通手段としては鉄道を利用するのが一般的ですが、鉄道のなかでも「東武特急」を利用する方法、「JR―東武直通特急」を利用する方法、そして「新幹線+JR普通」を利用する方法と、主な方法にも3種類あってどれを選べばいいのか迷ってしまうこともあるでしょう。

そこで今回は、東京から日光へ鉄道を使って移動するにあたって、代表的な移動手段となる「東武特急」、「JR―東武直通特急」そして「新幹線+JR普通」の3つを比較してみたいと思います。

3種類の移動手段、「東武特急」、「JR―東武直通特急」、「新幹線+JR普通」の概要

1つ目の移動手段「東武特急」は、東京側の浅草駅から日光側の東武日光駅までの間で運行されている「特急けごん」(東武100系スペーシア)や「特急リバティけごん」(東武500系リバティ)を利用する方法です。東武鉄道線内で完結する特急列車なので本記事では「東武特急」と呼んでいます。

2つ目の移動手段「JR―東武直通特急」は、東京側のJR新宿駅から日光側の東武日光駅までの間で運行されている「特急日光」(JR東日本253系)を利用する方法です。

新宿からJR湘南新宿ラインを通り、池袋、浦和、大宮と停車し、栗橋駅(乗降は不可)から東武鉄道線内に入り、栃木や下今市などに停車して東武日光に至るルートをとります。JR線と東武線との間を乗り換えなしで直通するので本記事では「JR―東武直通特急」と呼んでいます。

3つ目の移動手段「新幹線+JR普通」は、JR東京駅から日光側のJR日光駅までJR線のみを利用するルートとなります。東京から宇都宮までは東北新幹線「やまびこ」または「なすの」を利用し、宇都宮でJR日光線の普通列車に乗り換えてJR日光まで行く方法となります。新幹線とJR普通列車を利用するので本記事では「新幹線+JR普通」と呼んでいます。

所要時間を比較

「東武特急」を利用した場合の浅草~東武日光の所要時間

「特急けごん」や「特急リバティけごん」を利用して浅草駅から東武日光駅まで移動する場合の所要時間は1時間50分くらいになります。

そもそも浅草駅へのアクセスがちょっと不便なように感じますが、上野から地下鉄の東京メトロ銀座線で浅草まで3駅(約5分)ですので、実際はそれほど不便でもありません。

「JR―東武直通特急」を利用した場合の新宿~東武日光の所要時間

「特急日光」を利用してJR新宿駅から東武日光駅まで移動する場合の所要時間は1時間56分になります。新宿の次の停車駅である池袋から乗車すると、池袋~東武日光の所要時間は1時間50分となります。

「新幹線+JR普通」を利用した場合の東京~JR日光の所要時間

まず、東北新幹線「やまびこ」または「なすの」で東京駅から宇都宮駅まで移動する場合の所要時間は50分程度になります(停車駅の数により48分~54分)。宇都宮で日光線に乗り換えて、宇都宮駅から日光駅までの所要時間は42分(快速では39分)です。

宇都宮駅での乗り換え時にかかる時間については、20~30分程度はみておいたほうがいいでしょう。というのも、JR日光線の運行本数が、朝夕で1時間に2本、日中は1時間に1本と少ないからです。

以上より、「新幹線+JR普通」を利用した場合の東京~JR日光の所要時間は乗換時間を入れて、1時間50分~2時間となります。

ちなみに、東武日光駅とJR日光駅との間は250m離れていますが、歩いて5分もかかりません(東武日光駅周辺のほうがお店も多く栄えているので、食事やショッピングは東武日光駅周辺がおすすめ)。

運賃を比較

「東武特急」を利用した場合の運賃

「特急けごん」や「特急リバティけごん」を利用して浅草駅から東武日光駅まで移動する場合の運賃についてですが、乗車券が1,390円、そして指定席特急券が1,360円(特急けごん)または1,470円(特急リバティけごん)となります。ちなみに、東武特急は全車指定席なので自由席というものはありません。

「特急リバティけごん」(東武500系リバティ)のほうが「特急けごん」(東武100系スペーシア)に比べて新しい車両で車内設備も充実しているから少し高めの金額になっているものと思われます。

以上より「東武特急」を利用した場合の乗車券と指定席特急券を合計すると、2,750円(特急けごん)または2,860円(特急リバティけごん)となります。

「JR―東武直通特急」を利用した場合の運賃

「特急日光」を利用してJR新宿駅から東武日光駅まで移動する場合の運賃についてですが、乗車券が1,980円、そして指定席特急券が2,100円となります。ちなみに、「特急日光」は全車指定席なので自由席というものはありません。

乗車駅をJR池袋にすると乗車券分が130円安い1,850円になります。ただし、指定席特急券のほうはJR新宿からと同額の2,100円となります。

以上より「JR―東武直通特急」を利用した場合の乗車券と指定席特急券を合計すると、4,080円(JR新宿から)または3,950円(JR池袋から)となります。

なお、JR東日本のオンライン予約サイト「えきねっと」の「トクだ値30%OFF」を利用すると、乗車券と指定席特急券との合計金額の30%OFFで購入できるので、2,860円(JR新宿から)または2,770円(JR池袋から)となります。

「新幹線+JR普通」を利用した場合の運賃

東北新幹線で東京駅から宇都宮駅まで移動し、宇都宮で日光線に乗り換えて、宇都宮駅から日光駅まで移動する場合の乗車券は2,640円。これに加えて、東北新幹線「やまびこ」または「なすの」で東京駅から宇都宮駅まで乗車するには特急券が追加で必要となります。最も安い自由席特急券の値段が2,510円です。

以上より「新幹線+JR普通」を利用した場合の乗車券と自由席特急券を合計すると、5,150円となります。なお、「えきねっと」の「トクだ値30%OFF」を利用すると、東京から宇都宮までの新幹線(乗車券と指定席特急券)の部分が30%OFFとなり3,360円。これに宇都宮から日光までの普通列車の乗車券770円を加えて、合計4,130円となります。

車両の快適性を比較

「東武特急」の車両の快適性

「特急けごん」の使用車両である東武100系スペーシアと、「特急リバティけごん」の使用車両である東武500系リバティは、どちらの車両も快適と言えます。

「特急けごん」の使用車両である東武100系スペーシアは、特急型車両では一般的な2×2のクロスシート。リクライニング、座席の窓際または通路側ひじ掛けには折りたたみ式テーブル、足元にはフットレストが設けられています。なお、残念ながら電源コンセントは装備されていません(追加料金にて予約が必要な「個室」には電源コンセントがあります。)。

東武100系スペーシア全6両編成のうち1号車、4号車、6号車にはトイレ(和式と洋式)があり、清潔感のあるものとなっています。

「特急リバティけごん」の使用車両である東武500系リバティですが、2017年にデビューした比較的新しいタイプの車両になります。こちらも特急型車両では一般的な2×2のクロスシート。リクライニング、各座席の背面テーブルと電源コンセントが設けられています(足元のフットレストはなし)。

トイレは2号車と5号車(3両編成の場合は2号車のみ)にあり、車いす対応およびオストメイト付多機能トイレとなっています。そのほか、AED・医療支援器具の搭載、車いすスペースの設置など、今どきのサービスとバリアフリー化がなされています。

「JR―東武直通特急」の車両の快適性

「特急日光」の使用車両であるJR東日本253系は、昔「成田エクスプレス」として使用されていた古い車両ではありますが、今どきの装備にリニューアルされており、快適さには問題ありません。

「特急日光」のJR東日本253系も、特急型車両では一般的な2×2のクロスシート。リクライニング、各座席の背面テーブル及びひじ掛けテーブルが設けられています。足元のフットレストや電源コンセントはありません。

全6両編成のうち、トイレがあるのは2号車、4号車、6号車。各号車のトイレは男女兼用の洋式トイレ、男性用トイレ、洗面室が備わっています。とくに2号車のトイレは、車いす対応の大型トイレと間口の広い洗面台になっており、バリアフリー化がなされています。

このほか、スーツケースなどの大型荷物を収納できるスペース、パウダーコーナー、AED、そして2号車には、赤ちゃんへの授乳や気分が悪い時の休憩スペースとして利用できる「多目的室」も設置されています。

「新幹線+JR普通」の車両の快適性

東北新幹線「やまびこ」や「なすの」の使用車両であるE2系新幹線またはE5系新幹線については快適さには問題ありません。しかし、宇都宮~日光の日光線普通列車については、E131系電車という通勤電車タイプの車両となるので、観光旅行で利用するには快適さに劣ります。

まず、東北新幹線「やまびこ」や「なすの」の使用車両であるE2系新幹線やE5系新幹線の普通車は、新幹線では一般的な2×3のクロスシートで、リクライニング、各座席の背面テーブルが設けられています。足元のフットレストはありません。電源コンセントについては、E2系新幹線の普通車では装備されていないものがほとんど(一部の車両を除く)、E5系新幹線の普通車では、一部の車両では全席に電源コンセントが装備されているものもありますが、多くの車両では窓際の席(座席Aと座席E)にのみ電源コンセントが装備されています。

トイレについては、E2系新幹線とE5系新幹線のいずれも一両おきに設置されており、車いす対応のトイレもありますので問題はないでしょう。

一方、宇都宮~日光の日光線普通列車で使用するE131系電車という車両については、ロングシートという通勤電車で一般的な座席になっており、全3両編成中1両に車いす対応のトイレはあるものの、快適さには劣ります。

駅へのアクセスや乗り換えの有無など利便性を比較

「東武特急」を利用した場合の利便性

所要時間のところでも言及しましたが、始発駅である浅草駅へのアクセスがちょっと不便に感じるかもしれません。ただ、上野から地下鉄の東京メトロ銀座線で浅草まで3駅(約5分)ですので、実際はそれほど不便ではないでしょう。

たとえば、新宿方面から利用する場合なら、浅草駅ではなく、東武特急の途中停車駅である北千住駅を利用してもいいでしょう。東武日光までの全体の所要時間は北千住から乗車することで少し短縮することが可能です。

乗り換えについては、東武特急に乗ってしまえば、あとは乗り換えの必要はないので、とても便利です。

「JR―東武直通特急」を利用した場合の利便性

「特急日光」はJR新宿駅、JR池袋駅、JR浦和駅、JR大宮駅と停車するので、新宿や池袋からアクセスする場合には「特急日光」の乗車駅に直接行けるのでとても便利です。

また、JR―東武直通ですから、「特急日光」に乗ってしまえば、あとは乗り換えの必要はなく便利です。

「新幹線+JR普通」を利用した場合の利便性

東北新幹線「やまびこ」や「なすの」は、東京駅、上野駅、大宮駅と停車しますので、乗車駅までのアクセスは便利です。新宿や池袋方面からなら、大宮までJR湘南新宿ラインで移動して、大宮から東北新幹線に乗車したほうが、運賃も所要時間も節約できるでしょう。

「新幹線+JR普通」の利用では、宇都宮駅での乗り換えが発生します。上でも言及しましたが、宇都宮駅での乗り換え時に20~30分程度はみておかねばなりません。新幹線ホームから日光線ホームへの移動は簡単ではありますが、無駄に待ち時間が発生するのが難点と言えるでしょう。

運行本数などスケジュールの柔軟性を比較

「東武特急」の運行本数

「特急けごん」と「特急リバティけごん」をあわせて浅草~東武日光で1日16往復程度の本数が出ています。日中1時間に1、2本と頻繁に運行しているので非常に使いやすいと言えるでしょう。

「JR―東武直通特急」の運行本数

「特急日光」は臨時便が出ることもありますが、基本1日に1往復のみの運行です。時間的には、朝、日光に向かう下り便、夕方、東京に戻ってくる上り便となり、日帰り観光にあったスケジュールではありますが、1往復しかないというのは少ないです。

「特急日光」の利用で、しかも「えきねっと」で「トクだ値30%OFF」を利用したい場合は、すぐに満席になってしまう場合もありますんで、きっぷの発売開始(乗車一か月前)すぐに予約することをおすすめします。

なお、JR新宿と東武の鬼怒川温泉までを運行している「特急きぬがわ」(JR東日本253系)や「特急スペーシアきぬがわ」(東武100系スペーシア)があわせて1日3往復ありますので、「特急きぬがわ」や「特急スペーシアきぬがわ」にJR新宿から東武の下今市まで乗車し、下今市から東武の普通列車に乗り換えて東武日光へ行くという裏技的な方法も可能です。

しかし、この「特急きぬがわ」や「特急スペーシアきぬがわ」を利用する方法では、下今市での乗り換えが発生するため、時間と手間がかかり、しかも「トクだ値30%OFF」を利用するのにちょっとしたコツが必要だったりと、デメリットが多く、あまりおすすめできないので、本記事では詳細は割愛させていただきます。

「新幹線+JR普通」の運行本数

宇都宮駅に停車する東北新幹線「やまびこ」や「なすの」は1時間に3本程度あります。日光線の運行本数は、朝夕で1時間に2本、日中は1時間に1本と多くはありませんが、柔軟な旅行スケジュールが組めるという点では十分であるとも言えます。

新幹線を自由席の利用にすれば、自由席特急券の有効日であれば好きな時間の新幹線に乗車できるので、日光での観光が予定より長引いて帰る時間が遅くなったといった場合でも、とにかく帰ることができるというのは「新幹線+JR普通」のメリットだと言えます。

「東武特急」、「JR―東武直通特急」、「新幹線+JR普通」の比較結果一覧

東武特急 JR―東武直通特急 新幹線+JR普通
所要時間(片道) 2時間以内 2時間以内 2時間以内
運賃(片道) 3,000円以内 3,000円以内

*トクだ値30%OFF

5,150円

*自由席利用

車両の快適性 快適 快適 JR普通はダメ
利便性 便利 とても便利 乗り換え不便
柔軟性 高い なし とても高い

以上のとおり、所要時間は3種類どの移動手段でもほぼ同じですが、運賃では「東武特急」または、トクだ値30%OFFを利用した「JR―東武直通特急」が断然お得です。

なお、有効な「大人の休日倶楽部パス」や「JAPAN RAIL PASS」を持っている場合なら、実質的に追加料金なしで「新幹線+JR普通」を利用できるので、「大人の休日倶楽部パス」や「JAPAN RAIL PASS」を持っている場合には検討してみてもいいと思います。

また、車両の快適性や利便性の点では、乗り換え無しで利用できる特急型車両の「東武特急」や「JR―東武直通特急」が便利であり、とくに新宿や池袋で乗降できる「JR―東武直通特急」がおすすめです。

一方、スケジュールの柔軟性では、運行本数の多い「東武特急」や「新幹線+JR普通」がよく、とくに指定席を予約しなくても、どの列車でも自由に乗車できる「新幹線+JR普通」が柔軟性がとても高いという結果になりました。「指定席の予約がとれないけど、どうしても日光に行きたい」という場合には「新幹線+JR普通」が有効です。「新幹線+JR普通」なら予約不要なので、どんなに混雑した時期でも日光に行くことが可能です。

以上の比較結果からは、所要時間、運賃、車両の快適性、利便性、柔軟性のすべてについて問題ない「東武特急」を選択するのが無難なようですね。

まとめ

東京から日光へ鉄道を使って移動するにあたって、代表的な移動手段となる「東武特急」、「JR―東武直通特急」そして「新幹線+JR普通」の3つを比較しましたが、その比較結果からは、所要時間、運賃、車両の快適性、利便性、柔軟性のすべてについて問題ない「東武特急」を選択するのが最も無難であり、おすすめだということがわかりました。

もちろん人それぞれ、どういった点を重視するのかによって別の選択もあり得ます。例えば、新宿や池袋からアクセスする人で、利便性を重視したいのなら、「JR―東武直通特急」のトクだ値30%OFFを狙ってみるのもおすすめとなります。

また、「指定席の予約がとれないけど、どうしても日光に行きたい」とか、「帰りの時間は何時になるのかわからない」といった場合には「新幹線+JR普通」を選択するのも全然ありだと思います。

皆さんにあった東京から日光への鉄道旅行を計画するうえで、本記事が少しでも参考になれば幸いです。

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Have a nice trip!