【注意】観光なら「網走監獄」へ、「網走刑務所」は現役の刑務所!

2023年8月13日

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北海道の網走と言えば、高倉健さん主演の映画「網走番外地」シリーズで有名になった網走監獄を思い浮かべる方も多いことでしょう。現在、網走監獄は博物館になっているので、網走を訪れる際には是非とも立ち寄ってみたい観光スポットです。

ところで、スマホの地図で検索してみると網走市内には「網走刑務所」らしき施設が2ヶ所あることをご存知でしょうか?1つは天都山の中腹にある「博物館網走監獄」、もう1つは網走駅方面にある「網走刑務所」です。

「網走刑務所」は、開設当時から現在に至るまで、この場所で刑務所として運営されている施設、つまり現役の刑務所。「博物館網走監獄」は、網走刑務所で使用されていた古い建造物を移築・再現し、博物館として公開している施設です。

ということで、観光目的で行くのであれば「網走監獄」のほうであって、「網走刑務所」は現役の刑務所なのでご注意ください。

今回の記事では、「網走監獄」と「網走刑務所」について、アクセス方法や見どころなどをレポートいたします。

観光で訪れたい「博物館網走監獄」

網走監獄は1890年(明治23年)に開設された歴史ある刑務所です。当時、ロシアからの脅威に備えるため、囚人を労働力として使い、北海道における道路建設などの開拓を進めることを目的としていたそうです。

当時の建物を天都山の中腹に移設して作られた「博物館網走監獄」は、一般に公開された博物館となっています。重要文化財にも指定されている当時の施設を見学できるほか、網走刑務所の歴史や施設についての詳しい説明なども豊富ですので、網走へ訪れた際には是非立ち寄ってみたい観光スポットです。

「博物館網走監獄」へのアクセス

JR網走駅前にあるバス停「網走駅」から、網走バスの「観光施設めぐり」という路線バス(毎日4往復運行)に乗車し、バス停「博物館網走監獄」で下車。所要時間は約7分、運賃は大人280円。バス停「博物館網走監獄」は博物館網走監獄の駐車場内にあるので便利です。

ちなみに、路線バス「観光施設めぐり」は、博物館網走監獄の次のバス停がオホーツク流氷館、その次のバス停が北方民族博物館となっていますので、興味があって時間に余裕がある場合は、これらもあわせて観光するのもいいでしょう。

一方、女満別空港から博物館網走監獄へアクセスする場合は、まず空港から網走バスの「女満別空港線」に乗車し、天都山入口で下車(900円、25分)。ここで「観光施設めぐり」のバスに乗り換えます。バスの本数が少ないので、少々待つ場合もあります。ちなみに、ここから博物館網走監獄までは1.2kmなので歩くと20分ほどかかります。

「博物館網走監獄」を見学

バス停「博物館網走監獄」から坂を上がって橋を渡ります。この橋は「鏡橋」といって、もともとの網走刑務所の横にある網走川に掛かっていた橋を再現構築したものです。

「鏡橋」という名前には、「流れる清流を鏡として、我が身を見つめ、自ら襟をただし目的の岸にわたるべし」との思いが込められているのだそうです。

鏡橋を渡ると正面に入場ゲートがあり、その横にチケット売り場があります。入場料は大人1,500円です。インターネット割引券のページをスマホで見せると10%の割引があります。

入場ゲートを入ると、正面に正門が見えます。通称「赤レンガ門」と呼ばれる網走刑務所正門は、重厚で威厳のある造りとなっています。

正門の左右には部屋が設けられ、一方は、正門担当看守が受け付けとして使い、もう一方は、面会に来た家族の待合室に使われたそうです。なお、ここにある正門は再現構築であり、実物は後述する現在の網走刑務所のほうで見学ができます。

正門をくぐると庁舎があります。この建物は当時の実物を移築復元されたもので、重要文化財に指定されています。

庁舎は、刑務所管理部門の主軸となる建物で、最高責任者の典獄室をはじめ、会議室、総務課、戒護課、用度課、教育課、作業課などが設けられていたそうです。庁舎の中には、網走刑務所の歴史や各施設を説明したパネルなどが多数展示されていました。

こちらは裏門。通称「通用門」と呼ばれたそうです。この裏門も移築復元なので当時のレンガでできています。

次に、重要文化財に指定されている建物としては、「旧網走刑務所二見ヶ岡刑務支所」(移築復元)があります。

館内には蝋人形が設置され、当時の様子が再現されていました。

さらに進むと、こちらも重要文化財に指定されている「舎房及び中央見張所」(移築復元)があります。この「舎房及び中央見張所」が、博物館網走監獄での最大の見みどころです。

この建物は中央見張所を中心に側面から後方に放射状に建つ五つの舎房からなり、間を渡り廊下で接続しているため五翼放射状房と呼ばれています。

規模の大きさには圧倒されます。

中央見張所は、中央八角形の哨舎を置き各舎房の渡り廊下を見通すようになっています。

蝋人形もあったりして、当時の様子がリアルに再現されていて興味深いです。

各舎房の長さがとても長いです。端まで歩くのに結構時間がかかりました。

最後に、出口近くにある「教誨堂」(移築復元)も重要文化財に指定されている建物です。

博物館網走監獄には貴重な展示物が満載です。それなりに全体を見るのには、1時間半~2時間くらいは見ておいたほうがいいと思います。

現役の刑務所「網走刑務所」も行く価値はある

JR網走駅から2kmほど離れた網走川のほとりにある「網走刑務所」は現在も刑務所として運用されている現役の刑務所。ですので、博物館網走監獄に行くつもりで「網走刑務所」に来てしまうと見当違いなので注意してください。

現役の刑務所であるため「網走刑務所」は観光目的で中に入ることはできませんが、正面にある「赤レンガ門」と、その左右の部屋は自由に見学できるようになっています。

博物館網走監獄にある「赤レンガ門」はレプリカで、この網走刑務所にある「赤レンガ門」のほうが実物です。JR網走駅からも比較的近いですので、歴史ある建築物に興味があるなら網走刑務所にも立ち寄ってみる価値は大いにあると思います。

「網走刑務所」へのアクセス

博物館網走監獄から網走刑務所へ行く場合は、バス停「博物館網走監獄」から網走バスの「観光施設めぐり」に乗り、バス停「刑務所前」で下車(180円、5分)。網走駅から行く場合は、西方向へ行くバスならどれでもいいと思いますが、3つ目のバス停「刑務所前」で下車します(190円、5分)。

網走刑務所「正門」の見学

バス停「刑務所前」の近くにある信号のところに「オホーツク産直市場かにや」というお店が見えますので、その正面の道を進みます。すると網走川を渡る橋「鏡橋」があります。博物館網走監獄にも再現構築された昔の姿の「鏡橋」がありましたが、こちらが現役の「鏡橋」となります。

「鏡橋」を渡ると網走刑務所の赤レンガ塀が見えてきます。その道を少し進むと網走刑務所「正門」です。

やはり実物が醸し出す雰囲気は重みがありますね。

左右の部屋もこんな感じです。

外周の赤レンガ塀は背が高いですね。4m 65cmもあるそうです。

まとめ

網走を訪れる際には、網走バスの「観光施設めぐり」を利用して「博物館網走監獄」を見学されることをおすすめします。

「博物館網走監獄」を訪れることで、網走刑務所というのが北海道と日本の近代化に大きく貢献したということを知りました。保存されているこれら施設は重要な歴史的文化財であり、一見の価値があります。

網走駅から2kmほどのところにある「網走刑務所」は現役の刑務所なので間違えないようにご注意ください。しかし、赤レンガ門など歴史的な建築物も見学できるので、興味がある方は「網走刑務所」のほうも立ち寄ってみる価値はあるでしょう。

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