東京から伊豆方面に行くには「踊り子」か「新幹線+普通」か?

2024年2月18日

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伊豆の伊東、伊豆高原、下田などには楽しい観光地が多くあります。リーズナブルな温泉宿も多いので宿泊するのもいいですし、伊東や伊豆高原あたりなら東京から日帰り旅行でも十分楽しめる距離にあります。

今回は東京から伊豆方面へ鉄道で旅行するにあたって、代表的な交通手段である特急「踊り子」と「新幹線+普通(列車)」とを比較してみたいと思います。

結論から言うと、「日帰り」ということであれば、私のおすすめでは、行きは特急「踊り子」、そして帰りは「新幹線+普通」となります。以下、詳細に説明することといたします。

「踊り子」と「新幹線+普通」の所要時間を比較

特急「踊り子」とその豪華版の特急「サフィール踊り子」の東京駅から伊豆高原駅までの所要時間は2時間ちょっとになります(2時間10分くらい)。

他方、「新幹線+普通」では、新幹線「こだま」で東京駅から熱海駅までの所要時間が45分、熱海駅で伊東線の普通列車に乗り換えて、熱海駅から伊豆高原駅までの所要時間が45分くらいです。

ご存知のとおり、東海道新幹線には「のぞみ」、「ひかり」、「こだま」の3種類の列車が運行されていますが、熱海駅に停車するのは全ての「こだま」と、ごく一部の「ひかり」だけとなります。東京~熱海であれば、基本的には「こだま」を利用することになります。

新幹線「こだま」の運行頻度が1時間に2本程度、同じく伊東線の普通列車の運行頻度も1時間に2本程度ですが、熱海駅での乗り換え時間が10分~30分程度は必要になります。

以上より、「新幹線+普通」での東京駅から伊豆高原駅までの所要時間は1時間40分~2時間といったところです。

●東京~伊豆高原での所要時間の比較結果

踊り子 2時間10分
新幹線+普通 1時間40分~2時間

さすが新幹線の力はすごいもので、所要時間で言うと「新幹線+普通」のほうに軍配が上がるようです。とはいえ、「踊り子」や「サフィール踊り子」もそれほど遅いという訳ではなさそうです。

「踊り子」と「新幹線+普通」の運賃を比較

次に、東京駅から伊豆高原駅までの運賃ですが、「踊り子」は「新たな着席サービス」が導入されて全車指定席となっており、特急券を事前購入(車内購入だと260円増し)した場合は乗車券込みで5,080円。

「サフィール踊り子」は普通車指定席というクラスが存在せず、一番安いクラスの席でもグリーン車となり、そのグリーン車指定席特急券が乗車券込みで8,830円とかなり高め。

もっとも、「サフィール踊り子」を選ぶ人は豪華な鉄道旅行を楽しむのが目的でしょうから、そこで得られる体験に比べるとリーズナブルな値段なのかもしれません。実際、人気は高いようです。

「新幹線+普通」では、「こだま」の自由席と普通列車を利用する場合は乗車券込みで4,740円で、「踊り子」に比べて340円安いです。

●東京~伊豆高原での運賃の比較結果

踊り子 5,080円
新幹線+普通 4,740円

運賃については「踊り子」よりも「新幹線+普通」のほうが若干安いという結果でした。

「踊り子」と「新幹線+普通」で乗り換えの有無を比較

「踊り子」と「サフィール踊り子」は、どちらも東京~伊豆高原で乗り換えがありません。

ただし、事前に座席を指定せず東京駅から「踊り子」に乗車する場合(座席未指定券を購入したり、車内で特急券を購入する場合)には注意が必要です。

というのは、東京から伊豆方面へ向かう下りの「踊り子」には、修善寺行きと伊豆急下田行きとの複合編成の列車があるからです。事前に座席を指定しない場合は、間違えて修善寺行きの車両に乗ってしまうおそれがあるのです。

「踊り子」のうち修善寺行きの車両は、熱海で切り離されて伊東方面には行きません。座席指定せずに、あるいは特急券を事前購入せずに「踊り子」で伊東、伊豆高原、伊豆急下田方面へ行く場合には、乗車する車両が「伊豆急下田行き」の車両であるかどうかをよく確認するようにしましょう。

間違えて「修善寺行き」の車両に乗ってしまった場合には、熱海駅までには「伊豆急下田行き」の車両に移動しておく必要があります。でないと三島まで行ってから熱海に引き返すという羽目になりますのでご注意ください。

一方、「新幹線+普通」では、熱海駅で必ず乗り換えがあります。熱海駅はそれほど大きな駅ではありませんが、新幹線-伊東線(在来線)の間での乗り換えとなり、それなりに移動時間もかかります。乗り換え時間が5分未満だと厳しいかもしれません。

また、東京駅から新幹線で熱海駅まで行く場合の注意点として、乗ろうとしている新幹線が、熱海駅に停車する列車かどうかをよく確認しなければなりません。

「こだま」であれば全て熱海駅に停車しますが、「ひかり」は熱海駅に停車する列車はほとんど無く、「のぞみ」は熱海駅に停車する列車は全くありません。止まっている列車ならどれに乗ってもいいという訳ではないのでご注意ください。

●東京~伊豆高原での乗り換えの有無の比較結果

踊り子 乗り換え不要(下りは車両の行先に注意)
新幹線+普通 熱海駅で乗り換え必要

「踊り子」と「新幹線+普通」の利用しやすさを比較

ここで言う利用しやすさとは、乗りたいときに待たずに乗れるか、という観点です。

「踊り子」は東京行きが午後を中心に平日は4便/日、土日祝は6便/日、「サフィール踊り子」は2便/日といった感じです。

一方、「新幹線+普通」では、上でもふれた通り、「こだま」と普通列車がどちらも1時間に2便程度です。

「新幹線+普通」のほうが「踊り子」に比べると便数がかなり多いので利用しやすさでは「新幹線+普通」のほうが勝っているようです。

まとめ

以上で比較しましたように、「踊り子」と「新幹線+普通」とでは、所要時間や運賃ではそれほど大きな優劣はありません。

一方、熱海駅で乗り換えが必要な「新幹線+普通」では、乗り換え時の時間ロスにより到着時間が予定通りにいかない可能性がある点で、伊豆に着いてからの計画に狂いが生じることを避けるために往路では利用しないほうがよさそうです。

とすると往路には「踊り子」を利用するのがおすすめのようです。

また、帰路での利用しやすさについては、「新幹線+普通」のほうが勝っていることから、帰路については「新幹線+普通」がおすすめです。

つまり、行きは「踊り子」で、帰りは「新幹線+普通」がおすすめということです。往路の「踊り子」では、修善寺行きの車両に乗ってしまうリスクを避けるために事前に座席指定席することがおすすめです(というか事前に座席指定しないメリットはあまりありません)。

JR東日本の特急に導入されている「新たな着席サービス」についておさらい

事前に座席指定席することで別方向に行ってしまうことを防止できるし、座席も確保できるので、事前の座席指定はおすすめです。

*ご注意:本記事で掲載している特急「踊り子」の写真の多くは185系という車両のものとなっていますが、185系「踊り子」は2021年3月に惜しまれつつ引退し、現在「踊り子」(E261系「サフィール踊り子」は除く)は全てE257系での運用となっています。

*以下は、185系「踊り子」が定期運行されていたときの記載になります。

最後に、わたしの個人的趣味になりますが、一言。特急「踊り子」には、国鉄時代からの185系というタイプの車両と、新しいE257系というタイプの車両との2種類ありますが、わたしは185系が好みです。今どきの電源コンセントなどなく、乗ってみると古さを感じさせますが、そこがまたノスタルジーを感じさせてくれます。そして、なんといっても絵柄の入ったヘッドマークが格好いいです。

修善寺方面への記事はこちらです。

東京から修善寺へ日帰り旅行-特急「踊り子」の利用が便利

「伊豆の踊子」ルートを走破する記事はこちらです。

特急「踊り子」と路線バスで辿る「伊豆の踊子」ルート

Have a nice trip!